キャッチコピーの作り方がわからない。考え方が色々ありすぎてどう書いたらいいのか。
コピーライティングの基本
- 何を言うか(What to say)
- どう言うか(How to say)
この2点が何より大事です。
作り方はコピーライターによって違うんです。
僕は2020年に宣伝会議さんが主催するコピーライター養成講座に通いました。
講師のコピーライターさんはそれぞれ違う考え方で制作していて、100人いたら100通りの考え方があるように思います。
こんにちは、寿(ひさし)と言います。
キャッチコピーは基本とコツさえわかれば誰でも、ある程度書けるようになるんです。
僕は2020年に宣伝会議さんが主催するコピーライター養成講座を受講し、キャッチコピーを学びました。
卒業生には「糸井重里」さんをはじめ、日本を代表するコピーライター、電通や博報堂で活躍する現役コピーライターを数多く輩出しています。
60年の以上の歴史があり、述べ5万人を超える修了生がいる日本で一番有名なコピーライターの講座です。
キャッチコピーは「ひらめき」や「思いつき」で考えるものではないんです。論理的思考をもとに、発想を広げるロジックがあります。
この記事では考え方のプロセスを中心に、基本とコツを解説していければ思います。
キャッチコピーの作り方 – 基本とコツを解説
- ある程度のキャッチコピーは書けるようになる
- 広告を見るのが楽しくなる
- 公募にチャレンジしたくなる
再現性のある考え方を身につけて、いろいろな場面で応用しましょう!
この記事では「イメージコピー」を中心に話をしています。セールスコピーもWebコピーにも使える考え方なのでオススメです!キャッチコピーのアイデアが出やすくなりますよー!
キャッチコピーの基本的な作り方
- 何を言うか(What to say)
- どう言うか(How to say)
商品やサービスの特徴を分析し、商品のベネフィット(価値)を考え、キャッチコピーの切り口を見つけることです。(左脳的分析力)
切り口を「人の心を動かす言葉」にする、言葉の表現のことです。(右脳的表現力)
この2点がキャッチコピーの基本とコツです。左脳と右脳をうまく使いながら考えて行きます。
キャッチコピー「ひらめき」や「思いつき」で書かないようにしましょう。言葉遊びになってしまいがちで、人の心を動かせない言葉になってしまいます。

何を言うか(What to say) – キャッチコピーの作り方でいちばん大事な「切り口」を探す

何を言うか(What to say)は、広告対象である商品やサービスの訴求点や差別化できる特徴を洗い出すことです。
マーケティング知識を交えて解説して行きたいと思います。
- 広告対象への取材
- 広告の目的とゴールの確認
- ターゲット / ペルソナ
- 3C分析
- 4P分析
- カスタマージャーニーマップ
- コンセプト
広告対象への取材 – キャッチコピーの材料を集める
商品やサービスの性質、特徴、機能、を調べます。知識や経験からの「思い込み」や「既成概念」を捨て、新しい切り口を見つけて行きます。
- クライアントへヒアリング(オリエンテーション)
- 商品・サービスを実際に使う
- 現場に行く
- 消費者へのヒアリング
- Web検索
- SNS検索(Twitter検索、Instagram検索)
疑問に思うことは広告主にヒアリングします。
現場行き商品やサービスを体験することで「今まで気づかなかった事実」などを探します。
広告の目的とゴールの確認 – キャッチコピーの作り方を決める道筋

「何の為に広告をするのか」目的とゴールの設定を確認します。
広告主は広告を出稿することで、商品・サービスの「認知」「売上げ向上」などの課題を解決したいと考えています。
コピーライターは言葉で、広告主の課題解決を求められているのです。
- 認知
- 集客
- 商品の購入
- 採用の問い合わせ
- ブランディング
5W1Hを使うと目的や課題の発見がしやすいです。言語化して書き出しましょう。

- 商品やサービスの売り上げ
- 問い合わせ件数
- PV(ページビュー Webサイトの閲覧数)
- SNSなどの拡散
「何を達成したら成功なのか」数値化できる指標を確認します。効果測定し評価する事が、後の改善案に結びつくからです。
ターゲット / ペルソナ – キャッチコピーの作り方には欠かせない

「誰に向けての広告なのか」人物像を具体的にすることをセグメンテーションと言います。「ターゲット」「ペルソナ」を明確にしましょう。
- 性別
- 年代
- 業界
- 既婚 / 未婚
- 名前(イメージ写真含め)
- 趣味
- 価値観
- パーソナリティー
- 職業
- 年収
- ポイント
- ターゲット:年代、性別、業界などの広いカテゴリー
- ペルソナ:具体的な1人の人物像
キャッチコピーは言葉を受け取った人が「わたしのこと言っているのかも」と自分ごとに思わせることが大事です。
世代や性別によって言葉の使い方や生活環境が違うので、ターゲットやペルソナに合わせた言葉の選択が必要になってきます。
コピーライターでは、「誰にでも届く言葉は、誰のもとにも届かない」という格言があります。
3C分析で情報整理 – キャッチコピーの作り方に向いています

商品・サービスの訴求点や類似商品との差別化できるポイントを明確にする「3C分析」を使った切り口の作り方です。
- 市場・顧客(Customer)
- 自社(Company)
- 競合(Competitor)
3C分析すると、USP(Unique Selling Proposition)が見えてきます。USPとは競合優位性のことで、他社製品と差別化できる特徴のことを言います。
「今、世の中で何が求められているのか」を把握しておくことも大事です。
キャッチコピーは時代を映す言葉とも言われていて、その時代に合った言葉を届ける必要があります。
マインドマップを使って「市場・顧客」「自社」「競合」を情報整理する方法がオススメです。

4P分析で広告出稿イメージをつかむ作り方

商品・サービスを4つの視点から分析する切り口の作り方です。
「製品がどこで手に入るのか」「広告はどこに掲載されるのか」を把握しておきましょう。
- 製品(Product プロダクト)
- 価格(Price プライス)
- 流通(Place プレイス)
- 販売促進(Promotion プロモーション)
4Pの視点からも、商品・サービスの訴求点を探すことが可能です。
広告の掲載場所を想定して言葉を考える必要があります。
- TVCM
- ラジオCM
- 新聞広告
- 電車つり革広告
- 街角ディスプレイ広告
- Web広告
- ランディングページ
- SNS広告
掲出場所によって、効果的なキャッチコピーを選択します。
カスタマージャーニーマップ – キャッチコピーの作り方がより明確になる

カスタマージャーニーマップとは、消費者が最終的に購買に至るまでの「行動」「思考」「感情」などのプロセスを、図示化したものです。
生活者の行動を考え、商品・サービスとの接点を探り、ターゲットの感情の動きなども書き出していきます。
「どんな言葉をかければ振り向くか」を考えて行きます。
コンセプトの作り方

コンセプトは「全体を貫く基本的な観点・考え方」のことです。
生活者が商品・サービスを手にすることで、どんな価値(ベネフィット)が得られるのか、広告はどんな役割を果たすべきかを言語化します。
ポイント
ベネフィットは「生活者のちょっといい未来」のこと。「商品レビュー」や「お客様の声」がイメージとしてわかりやすいと思います。

広告対象の商品の性質とクライアントが解決したい課題を正確に捉える課題解決の能力が、コピーライターには求められます。
ここまでが「キャッチコピーを書く前に準備すること」です。
どう言うか(How to say) – キャッチコピーの作り方では最後の工程

何を言うか(What to say)を洗い出したのち、どう言うか(How to say)を考えて行きます。
商品・サービスの訴求点「切り口」を「人の心を動かす言葉」に変えていきます。言葉を作り込むために、以下の3つの作り方を踏みましょう。
- キャッチコピーを書く
- キャッチコピーを選ぶ
- キャッチコピーを磨く
キャッチコピーを書く

「切り口」をもとに、キャッチコピーを思いつく限り書きます。
コピーライター養成講座では「たくさん書きなさい」と言われます。新人コピーライターは、ひとつの広告対象につき100本書く人もいるそうです。
とにかくたくさん書きましょう。
キャッチコピーを選ぶ

たくさん書いたキャッチコピーの中から「いいキャッチコピー」を選んでください。
たくさんの候補の中から選ぶのか、それとも数本の中から選ぶのか。100本中の1本なのか、5本中の1本なのか。
多くのキャッチコピー候補から選んだ方がいいですよね。
「いいキャッチコピー」の基準は、言葉を受け取った人が「人の心が動く言葉」かどうかで判断してください。
広告対象の目的や課題解決ができる言葉かどうかも重要な視点になります。
- 新しい発見や気づきがある
- 共感できる
- 実感が湧く
- 納得できる

自分の感情が動くかも大事ですね。
実際に商品の横にキャッチコピーを配置してみたり、自分以外の人にキャッチコピーの感想を聞くことも有効な手段です。
キャッチコピーを磨く

選んだキャッチコピーの言葉の表現を洗練させていきます。
- 話し言葉にしてみる
- 主観的 / 客観的視点で言葉を変える
- 類語を探す
- 「てにをは」の省略
- 改行、句読点の位置を変える
- 倒置法で表現する
- 比喩表現を使う
ここに挙げた作り方以外もたくさん方法はあります。キャッチコピーを考える上で、いちばん楽しい時間です。
大喜利発想でアイデアを面白くする – 【番外編】キャッチコピーの作り方 –
誰も思いつかない新しいアイデアが欲しい時。大喜利発想法を取り入れたキャッチコピーの作り方はどうでしょう。
- 「広告対象」は「〇〇」だ!
- こんな「広告対象」は嫌だ!
- 「広告対象」の目線で語ってみた!
- 「広告対象」〇〇してみた!
キャッチコピーを考えていると、他人とアイデア同じになり、既視感のある言葉ばかりになってきます。
そんな時は大喜利して頭を柔らかくし「思考の枠」を壊してみてください。思いがけないアイデアにたどり着くことがあります。自分らしい作り方を探して行きましょう。
ここまでが、コピーライティングの基本とコツです。
この基本的な考え方は「イメージコピー」「セールスコピー」「Webコピー」すべてに使える考え方なので、参考になればうれしいです。
名作キャッチコピー
イメージコピーの具体例を挙げます。
想像力と数百円
糸井 重里氏
1984 新潮文庫の100冊
おしりだって、
洗ってほしい。仲畑 貴志氏
1982 TOTO ウォシュレット
年賀状は、
贈り物だと思う。岩崎 俊一氏
2007 日本郵便年賀状キャンペーン
結婚しなくても幸せになれるこの時代に、
私は、あなたと結婚したいのです。坂本 美慧氏
2017 ゼクシィテレビCM
これらのイメージコピーは、TVCMやポスターなどでビジュアルと一緒に訴求されています。
キャッチコピーの作り方の具体例はこちらの記事へ
ここまで読んで頂いてありがとうございます。
キャッチコピーの具体例を交て解説したいのすが、記事が長くなってしまうので、よろしければ以下の記事も参考にしてください。

最後に、本気でコピーライターを目指す人は、宣伝会議のコピーライター養成講座に通う事をオススメします。広告代理店の現役コピーライターも通っていました。広告クリエイターとも繋がれるチャンスもあります。

キャッチコピーの作り方の参考になればうれしいです。