大喜利のコツを知ってブレスイントーミングが得意な面白い人になる
面白い人と思われたい。
人との会話の中で笑いを取りたい。
ブレストで意見を出したい!
お笑い芸人になりたい。
わかりました!
ですよね。面白いと思われたいですよね。
こんにちは、のざき寿(ひさし)といいます。元芸人です。
当サイトに来てくださり、ありがとうございます!ゆっくり見ていってくださいね!
過去、よしもとで芸人をしておりました。
さて、大喜利のコツを先に言っておくと。
多角的で俯瞰的・客観的な視点を持っているかどうかだと、ぼくは思っています。
「大喜利はセンス」だと思っているのだとしたら、それは間違いであり正解でもあります。
その芸人によって大喜利のロジックも違えば、答え方のクセもあるので一概にはいえません。しかし、面白い回答をする芸人には共通して、視点の多さがあるのです。
大喜利力を身につけると企画力も数段アップします。クリエイターが大喜利に夢中になる理由はそこにあります。
この記事では、大喜利のコツを分析しあなたを面白い人へと導いていきたいと思います。
一緒にオモロい人になりましょう!
ぼくの大喜利力が気になる方は、次の記事をどうぞ!
お題に回答して大喜利のコツを掴んでいきましょう
大喜利の答えを考えながら、大喜利のコツを解説していきたいと思います。
- ※お題に関しては、インターネットから探してきたものを使用しています。
- ※回答のパターンから、大喜利のお題を選別しています。
では、さっそく大喜利スタートです!
世界観をフリにして緊張と緩和を生み出す大喜利のお題
全身桃ずくめ
前からハグして人質にする
「キキ!お金を入れて」
「ララ!わかったわ!」
えんとつ町でのできごと(えんとつ町のプペル)
このお題は絵の回答のほうが伝わり伝わりやすいかな。「どこが怖いねん!」っていうツッコミが入る答えがよさそう。
一般的な強盗のイメージがあると思います。怖い・命が危ない・銀行・拳銃など。それらのイメージとは真逆のメルヘンという世界を掛け合わせることで、緊張と緩和を生み出し笑いに繋げていきます。
恐怖の場面に、メルヘンで思い浮かぶワードやアイテム・状況を組み合わせて、強盗で作られた世界観を壊していきます。
世界観を飛躍させていく大喜利のお題
校歌がEDM(Electronic Dance Music)
牛乳のイッキ飲みがショット
退学になっても学校に来ていい
「テンション高いな!」って言わせるような回答で、どこまで飛躍できるかがキモかなぁ。
陽キャからイメージできる行動や発言を飛躍させ、高校という舞台設定で遊ばせていく大喜利のお題です。
たとえば進路相談とか、全校集会とか、シリアスな場面や緊張感のある場面をもってくるのも、フリができていいですね。
モチーフをイジる大喜利のお題
すでに敵は死んでいるのに、まだ攻撃している
朝からずぅーと、敵が街を破壊している
「炎のレッド!」「水のブルー!」「・・・」「お前の番(小声)」
「おい!聞いてんのか!」みたいなことでしょうかね。
世代によって違うと思いますが、思い浮かぶヒーローがあると思います。たとえば「仮面ライダー」「ウルトラマン」「スパイダーマン」「〇〇戦隊」「アンパンマン」など。
これらのヒーローが持っている特有の行動や発言をイジって、隙を見せる瞬間、キャラのイメージが壊れる瞬間を考えていくといいと思います。
瞬発力が必要な大喜利のお題
お通しは「おひたし」だ!
芸術的な爆発物だ!
背の高い方が有利なスポーツは理不尽だ!
葬式に白スーツで来るな!
「抽象的と具体的」「静寂と激しさ」みたいなことを組み合わせていくと、笑いになりやすそうだなぁ。何言ってんねん。的な。
このお題は単純に「〇〇は〇〇だ!」に当てはまる言葉を好きに考えていいと思います。なんでもありです。
最初は文字数を合わせた言葉からはじめて、文字数を壊し文末を壊していくように枠自体を壊すと、大喜利の答えはどんどん飛躍していくと思います。
言い方や見せ方を面白くした方がいいでしょう。面白くなくても面白く聞こえてきます。
言葉遊び・韻・リズムで遊ぶ大喜利のお題
コーチの気晴らしビンタ
肘を交互に見せる(2700)
テクのひけらかし嫌だな
唾を垂らしてよける
「〇〇の」の主語に何を持ってくるかで、面白さが決まってくるようなきがするなぁ。
ある種ラップみたいな、言葉のリズム・韻などで遊ぶ大喜利だと思います。会話にしてみるとか、暴露みたいなことを言ってみるとか。
この大喜利も、言い方や見せ方を面白くした方がいいでしょう。
一般常識を利用した大喜利のお題
成功しそうなパパのかおはどんな顔?
ひと月ひゃくまんえんですごすためのくふう
ぼくの身長は一万円何枚分なのだろう
このお題はちょっと難易度高めかな。セレブ・自由研究っていうことの情報と知識が必要だなぁ。
一般論を利用している大喜利のお題です。セレブの生活を妄想して、ちょっと行き過ぎたような世界を作ることができれば、どんどん面白くなっていくのではないでしょうか。
叶姉妹をイメージしてみても面白いかもしれませんね。
こんな〇〇は嫌だ!大喜利
旅客機から飛ぶ
飛び終わったあと、飛び方についてのダメ出しがある
背中を前蹴りされて飛び出す
命の危険を感じることなので、些細なことでもおもしろくなるなぁ。
このお題は単純に「嫌だなぁ〜」をひたすら想像するお題ですね。命の危険がある状況なので、ちょっとのことでも「嫌だなぁ〜」となるはずです。
「そんなところ気にする?」という視点も面白そうですね。
大喜利が面白い芸人からコツを学ぶ
どうでしたか?
面白い答えは思いつきましたか?
プロの芸人は、なんであんなに面白い答えが思いつくの?
大喜利力(おおぎりりょく)のある人は、どのようにして面白い答えを思いつくのか。
元芸人の視点から、大喜利ができる人の理由を考えてみたいと思います。
情報量・知識が豊富
大喜利ができる人は、そもそも知識や情報量が多いです。知識量に比例して、大喜利力が高い傾向にあると思います。
というのは、本質的に大喜利はアイデアだからです。お題、すなわち課題の解決策をいくつ考えることができるか。それが大喜利だとぼくは捉えています。
ですから、ひとつの課題に対し多くのアイデアが思いつく人は、おそらく大喜利も得意だと思います。
では、アイデアはどのように思いつくのかというと、
アイデアはこのような公式で生まれます。知識や情報のないところからアイデアは生まれません。つまり、大喜利の答えも思いつかないわけです。
大喜利の面白い芸人ほど、読書家だったり勤勉なイメージがあったりします。
オードリーの若林さん、麒麟の川島さん、博多華丸・大吉の大吉さんなど、博学なイメージがありますよね。
ある分野に特化した専門知識を持っている
サブカルチャーや芸能記事など、ある特定の分野に特化した深い知識を持っているように思います。
大喜利は、誰もが思いつきそうな回答が出揃ってからが本当の勝負になります。
大喜利番組を見ていて「そんなこと思い付くのか」と感心したことはないですか?
深い知識を持っていて知識を掘り下げて考えることのできる人は、大喜利のお題に対しても瞬時に世界観を捉え、深掘りしていく技術を持っているように思います。
また、専門知識で例えるアナロジーな思考も持ち合わせているように思います。
ケンドーコバヤシさんの大喜利をみると、プロレスに例えて回答したり、レスラーの固有名詞が出てきたりします。
たとえ観客がわからない知識でも、意味や雰囲気・ニュアンスを伝えることが上手いので、面白く聞こえてきますよね。
比喩表現や例えが上手い
例えツッコミが上手い芸人さんがいますよね。
これを紐解くと、比喩表現の引き出しが多いこととがあると思います。
たとえば、くりーむしちゅーの上田さん・フットボールアワーの後藤さん・南海キャンディーズの山里さんなんかは、そのものを別のもので例えたり、状況を他の状況で説明したりする天才だと思います。
その場その場で瞬時に思いついているものではないと思います。常にネタとして比喩表現をストックしているから、瞬時に思いつくのだと思います。
「おしゃべりクソ野郎」と品川庄司の品川さんを例えた、有吉さんもすごいですね。抽象化と具体化を瞬時にやってのけます。
滝沢カレンさんも驚異的な比喩表現をしますよね。
言い方・表現が面白い
面白い回答は面白い表現で伝えないと、正当な評価をされないように思います。
- 声のトーン・話すスピード
- 回答を出すタイミング
- 緊張感の作り方
- 文字なのか・絵なのか
回答の出し方を間違えてしまうと、せっかくの面白い答えも台無しになってしまいます。
ロバートの秋山さんは、憑依的な大喜利と言われています。秋山さんは、キャラが際立つコントを得意としているので、大喜利でも誰かに憑依して回答しています。
表情や言い方、顔だけでも笑えてしまうのに、内容も面白いのですごいですね。
絵やイラストが上手い
単純に絵・イラストが上手いです。
大喜利の回答は言葉や文章が中心ですが、絵や図で伝えた方が瞬発力やインパクトがあって面白く伝えられることがあります。
たとえば、キャラクターを表現しようとしたとき、ドラゴンボールの悟空と言葉で伝えるよりも絵を描いてしまったほうがいいです。
動物や人間の微妙な表情などは絵を書いて伝えた方がいいでしょう。
芸人以外にも大喜利が面白い方がいます。漫画家の和田ラヂヲさんは、大喜利の大会で優勝するなど、プロの芸人も一目置く、大喜利の猛者です。
シュールな作風と4コマ漫画を書いているネタ数の多さ。もちろん大喜利でも驚異的な面白さを発揮されています。
視点をいくつも持っている
ものごとをいくつもの視点でみる、超俯瞰的な視点を持っています。
たとえば、人物をカメラで撮ろうとしたとき、
正面から撮る・横から撮る・真下から撮る・真上から撮る。
望遠レンズで撮る・広角レンズで撮る・フィルターを入れて撮る。
誰かになりきって撮る・数年後をイメージする・過去をイメージする。
これらの俯瞰的でメタ的な視点の中で遊んでいるように思います。
この技術が圧倒的なのが、バカリズムさんではないかなと思います。
バカリズムさんの回答には「その角度があったか」「そのパターンがあったか」「その切り口があったか」など、ほかの芸人からため息がでるときがあります。
左脳的に構成を考えられる
「大喜利は回答を出す順番が大事」
「手前の答えだな」
これらを聞いたことはないですか?
お題に対し、同時に3つの回答が浮かんだとします。
たとえば「こんな職場は嫌だ」という大喜利のお題があったとします。
- 社長が小学生
- 犬が社長
- 休みがない
これらの回答が浮かんだとき、あなたはどの回答から答えていきますか。
思いついた順番で答えていってはいけません。大喜利には暗黙の了解で、発想の飛躍が近いものから回答するというルールがあります。
上記の例でいうなら、休みがない・社長が小学生・犬が社長とするべきでしょう。
現実的なことから非現実的なことへと徐々に回答の飛躍を構成する必要があります。なぜそうするかといえば、大喜利自体が観客を楽しませることにあるからです。
いき過ぎた発想で笑いをとったあとに、誰もが思いつく回答で笑いが起きるでしょうか。
徐々に盛り上がるように、徐々にクライマックスに近づくように、左脳を使って大喜利の回答を構成していかなくてはいけないのです。
この技術が圧倒的なのが、千原ジュニアさんだとぼくは思っています。
お題への掘り下げ方が深い
大喜利の回答は、笑えればなんでもアリかといえば、それは大きな間違いです。
- お題から外れた回答
- ルールを無視した回答
- 関連性の薄い回答
これらの回答を、大喜利の面白い芸人はしません。笑点の大喜利のように「上手いことを言う」要素も、IPPONグランプリのような大喜利には必要です。
なのでお題に対する理解と解釈には、真正面から向き合う必要があると思っています。
このお題に対する掘り下げ方がすごいのが、またまた千原ジュニアさんです。
発想力もさることながら、落語のような納得のいく唸るような回答が多いです。そして面白い。
右脳で映像をイメージできる
右脳で映像化した一部を切り取って、回答しています。
大喜利の面白い人は、頭の中で世界観を映像化できる人だと思います。
ヤクザの世界・メルヘンな世界・セレブ・貧乏、人・モノ、世の中にあるさまざまな世界観を頭の中でイメージします。
そのイメージの中で、ストーリーを展開し人が思いもつかない世界観を再構築していく能力を持っています。
笑い飯の西田さんには、独自の世界が見えているのでしょうね。
視点の多さ・発想の飛躍のさせ方が驚異的で、回答が面白くなかったことがない印象です。
ないものを生み出す能力
世の中にあるものだけが、面白いとは限りません。
ない言葉・ない世界を生み出すことが、大喜利の醍醐味といってもいいでしょう。大喜利の回答のほとんどは、現実ではあり得ないところに面白さがあるわけです。
千鳥の大悟さんは、聞いたこともない言葉を生み出します。
「ベニズワイガニ エビミ」「ヨダレダコ」「ポカリガワ」など、これは千鳥の漫才に出てくる大悟さん扮するキャラクターの名前ですが、現実にはあり得ない名前のインパクトが絶妙に面白いですよね。
大喜利ができる芸人の凄さ
これらのことを瞬時にやってのけ、観客を爆笑させる芸人は本当にすごいです。
瞬時に頭の中の情報を検索し、面白い情報と掛け合わせてアウトプットする技術と能力。だからこそ話が面白かったり、本を書いたりする芸人も多くいるのだと思います。
テレビでみる大喜利の形式を作った元祖といえば、ダウンタウンの松本人志さんです。松本さんの大喜利無くしては、今の大喜利はあり得ません。
回答のパターンのほとんどを、松本さんが作ってきたと言っても過言ではないくらい、松本さんの回答はバリエーションも多く面白いのです。
大喜利力を上げるコツと訓練方法
どうやったら大喜利が面白くなれるの?
とにかく大喜利をすること。
たくさん大喜利をして、大喜利のコツを掴むことが最善の方法です。プロの芸人でも、芸人で集まって夜な夜なお酒を飲みながら大喜利大会をすることがあります。
ぼくも芸人をしていた頃は、仲間と大喜利のお題を出し合って大喜利大会をしていました。
ひとりでやっているよりも、観客や他人も一緒にやっている環境の方が楽しいし、大喜利の腕も磨けます。
大喜利番組を見て回答を考える
テレビでも、YouTubeでも大喜利番組はたくさん放送されています。
録画をしておいて、お題が読まれたところで一時停止をします。自分で回答を考えてみて、芸人の回答と照らし合わせて答え合わせのようにしていきます。
公募に応募する
大喜利の公募に応募しましょう。公募ガイドは大喜利に限らず、文芸やキャッチコピーなどの公募情報がたくさん掲載されています。
「大喜利」で検索をかければ、一般企業の大喜利コンテストも多数見つかります。公募に応募して実力を磨きながら実績も作っていけるので、一石二鳥ですよ。
SNSで発想力を磨く
SNSで大喜利のお題を発信してくれている方がいます。
フォローして、大喜利に参加しましょう。参加者も多くいるので、他人の回答を見ることも勉強になります。また自分でお題を考えることも、大喜利力を磨くことにつながります。
仕事での大喜利力を活用するコツ
大喜利は、仕事でどんな活かし方があるの?
大喜利力はとくに、商品開発や課題解決のアイデア出しなど、クリエイティブな場面での会議で力を発揮します。
クリエイティブな場面では、アイデアの数とアイデアの飛躍が重要になってくるので、大喜利は非常に相性がいいのです。
マインドマップ的な脳の使い方ができるようになる
大喜利はある種、連想ゲームに近い頭の使い方をします。
お題に含まれている言葉・ワードに関連している単語をどれだけ考えられるかが重要です。大喜利で、マインドマップ的な脳の使い方を身につけることができるでしょう。
この脳の使い方を身につけておくと、記憶力と発想力が向上します。また、情報の整理・整頓も上手くなります。
仕事にいい影響を与えることになるでしょう。
ブレインストーミングで大喜利力を発揮する
アイデア出しの数を求められる、ブレインストーミング会議において大喜利力は真価を発揮するでしょう。
- アイデアの数
- アイデアを発表する順番
- 周りを巻き込む伝え方
ブレストは大喜利といっても過言ではないくらい、大喜利と同じような条件が必要です。
コピーライターには大喜利好きが多い
ぼくが通っていたコピーライター養成講座の授業では、大喜利の授業がありました。
また、コピーライターのセミナーに、芸人が呼ばれて講義するなんてことも結構あります。
そのくらい、大喜利とコピーライティングは密接な関係にあります。
キャッチコピーの公募で賞を受賞しました
ぼくがキャッチコピーに興味を持ったきっかけは、キャッチコピーが「大喜利みたいでおもしろそう!」と思ったからです。
本格的にキャッチコピーを勉強しはじめて、やはり大喜利に似ているなと思いました。大喜利をすると、コピーライターとしての能力も向上すると思います。
広告も新しいものを生み出すという、クリエイティブな視点がとても大切だからです。
キャッチコピーと大喜利に関する記事はこちら。
大喜利のコツは楽しむこと
よし、真面目に大喜利を勉強してみるか。
いや、待ってください!
もともと大喜利は人を笑わせるための手段です。真面目に考えてはいけません。楽しむことが大切です。
大喜利の回答を考えていて、思わず自分でニヤけるような、吹き出してしまうような回答を考えて楽しみましょう。
まず、自分がおもしろいと思う回答や笑いのツボを探っていくことが、あなたにしかない大喜利の答えになっていくと思います。
まだ誰も見たことない、到達できていない大喜利の回答に出会うことを祈っています。