いいキャッチコピーを書くために – 学ぶ姿勢
いいキャッチコピーを書くためには、
一流のコピーライターから「考え方」や「取り組む姿勢」を学ぶことが、大切だと思います。
こんにちは、寿(ひさし)です。
僕は2020年に、宣伝会議コピーライター養成講座に通いコピーライティングを学びました。講座で現役コピーライターの制作論理に触れて、コピーライティングの知識や技術・基礎が身についたと思います。新しい発見・新たな視点も増えました。
https://hisashi-media.com/copy-learn/basics-learning/講座を卒業してからも公募にチャレンジして技術を磨いています。ですが、自分らしいキャッチコピーが書けず、自信が持てずにいます。コピーライティングの経験や実績がないからでしょうか。
ただ、この先どうやってコピーライティングの技術を磨いて行けばいいか、悩んでいました。
キャッチコピーの作り方は存在しない
コピーライター養成講座でコピーライティングを学んだのですが、よくよく考えてみると「キャッチコピーの作り方は存在しない」と、思ったわけです。
講師からキャッチコピーの制作方法を学びました。コピーライターによってキャッチコピーの制作方法は十人十色でした。
とかく、何かの勉強というと、人は体系化された知識や技術があるものと思ってしまいます。しかし、コピーライティング・キャッチコピーに関して、制作のアプローチがコピーライターによってまったく違うわけです。
コピーライターはそれぞれ、実戦を通して自分で考え、独自の理論を体系化しています。「ダレソレ流」で、秘伝といいましょうか、門外不出の部分もあるわけです。
世の中にない新しいモノ・コトを生み出そうとするとき、アイデアを形にするとき、既存の学習方法や体系化されたマニュアルにならないのでしょう。
自分で作るしかないのです。キャッチコピーの作り方という自分専用の教科書を。
https://hisashi-media.com/catch-copy/表面上の技術だけを真似しても、いいキャッチコピーは書けない
キャッチコピーの書き方を解説する本には、心理学や文章のテクニックが書いてあります。それらは確かに、知っておいたほうがいいと思います。ですが、完璧にテクニックを使いこなせたら、自分にも、糸井重里さんみたいなキャッチコピーが書けるでしょうか。
やはり、一流のコピーライターと同じアイデアを生み出せるとは思えない。他の何かから学んだことは、誰かが考えついたアイデアの真似なんです。
一流のコピーライターから「どう考えたか」「どんな姿勢で書いているか」を学ぶべきだと思いました。そのために、本を読んだり、作品をみることが大切なんです。そうして、自分の考えを構築していかなくては、自分らしいキャッチコピーにたどり着くことはできないのです。
コピーライター養成講座で学んだことは、ひとつだけでした
What to say(何を)
How to say(どう言うか)
講座で学んだことはこれだけです。
自分の理想とするコピーライターの思考「あの人だったらどう考えるか」を想像することが、コピーライティングを磨く方法だと思います。
「時代という変数」をとらえたキャッチコピーの作り方を考える
キャッチコピーは、時代の変化を捉えることも大切です。人の価値観は過去と未来で大きく変化していくからです。
たとえば「缶ビール」のキャッチコピー。
昔は、ノンアルコールビールやアルコール度数の低い商品、カロリーオフなんて商品はありませんでした。
今も、ビールのCMが同じように宣伝をしていたら、消費者は興味を持たないでしょう。逆に言えば、商品の質は変わらなくても、広告表現を変えれば違った価値を生み出せるとも言えます。キャッチコピーにはそういった力もあるのです。
時代の変化と世の中のニーズをとらえた言葉でなければ、人の心に届きません。時代という変数を意識した、自分なりのキャッチコピーの作り方を探していきましょう。
コピーライターとお笑い芸人は、腕の磨き方が似ている
コピーライターとお笑い芸人は似ているんです。
僕は20代の頃、お笑い芸人をしていました。
吉本興業の養成所・NSCに入り、卒業後は吉本興業の所属芸人として活動していたんです。その養成所で学ぶことは、
ダンス・発声練習・ネタ見せ。
養成所でお笑いのアレコレを学んだ記憶はありません。
具体的な漫才やコントの作り方を学ぶ授業なんてモノは、ありませんでした。各自でネタを考え、作家にネタ見せをし、ダメ出しをもらうだけです。
ネタの作り方は、お笑いのビデオを借りまくり研究しました。今は、YouTubeでネタの動画を簡単に見れますが、当時はVHSやDVDを借りていた時代です。ネタの作り方は自分で考えていました。自分で生み出すしかないんです。
https://hisashi-media.com/profile/芸を「見る目」を養うことが勉強だと思うんです
芸人は、師匠や先輩の芸を見て芸を学びます。先輩や師匠の芸を間近で見ることが、なによりの勉強になりました。
芸を見て勉強するときに大切なことは「何を見るか」です。見て盗むことは表面的な内容だけではなく、考え方などの本質的なところです。
- 設定
- 構成
- システム
- ボケの新しさ
- キャラ
- 衣装
- ネタ被り
- ワードセンス
- コンビのバランス
ネタを真似ることは、パクリになるのでご法度ですが、ネタの仕組みを真似ることは芸を磨く上では必要なことなのです。
師匠の漫才から学んだこと
劇場の舞台袖から、師匠の漫才をよく見学していました。長く第一線で活躍されている方々は、独自の美学を持っています。師匠から直接アドバイスをもらうことが難しくても、芸を間近で見ることで感じ取るのです。
舞台上での立ち振舞はどうか。
舞台裏での姿勢はどうか。
一流を見て学ぶことの大切さを知りました。
コピーライター養成講座は、日本を代表するコピーライターから、直接話を聞けます。一流のコピーライターから、価値観や考え方・思想を学び取ることが大切なんです。
コピーライターの作品であるキャッチコピーから、その表現に至った考え方を探ることが重要です。その上で、多くのコピーライターと作品に向き合うことが、芸を磨くことにつながっていきます。
キャッチコピーに「自分のものさし」があるかどうか
誰かの真似をして、失敗しない作品を作り続けている限り、自分らしいキャッチコピーは書けないと思うのです。
自分の「ものさし」を作るために、コピーライティング関連の本を読み、公募に応募して実践を経験していきましょう。
記事の最後に一冊の本を紹介します。
著者の谷山さんは、コピーライター養成講座の講師です。
谷山さんはキャッチコピーを勉強するときは「なぜ、その言葉になったのか」を考えることが大事だと言っています。
- なぜ、その言葉に行き着いたのか
- なぜ、人のこころに響くのか
書籍では、方法論にとどまらないコピーライティングの思考や考え方にフォーカスし、自分の考えを持つことの重要性を指摘しています。誰かの批評や評論を当てにしてはいけません。自分で考えて実戦していくのです。
https://hisashi-media.com/copy-learn/basic-posture/あなたも、自分自身のコピーライティングにポリシーをもってキャッチコピーを作ってみてください。
この記事が、なにかヒントになれば嬉しいです。