キャッチコピーを学ぶ
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キャッチコピーは短い文字数で書こう

hisashi
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オグルヴィ社のコピーライターは「コピーは11文字がいちばん最適だ」と言っていたそうです。

オグルヴィ社は、現代広告の父と呼ばれた「デイヴィッド・オグルヴィ」のDNAを受け継ぐ広告会社。ニューヨークに本社を置き数々の広告賞を受賞しています。

この「11文字」という文字数の話は、ぼくがコピーライター養成講座に通っていたときの講師から聞きました。11文字でないといいキャッチコピーとはいえないという意味ではないのでご注意を。

しかしキャッチコピーは短ければ短い方がいいという考え方は、コピーライター養成講座の講師陣に共通していた考え方でした。

というのは短くてシンプルなキャッチコピーは、意味が速く伝わる・人の記憶に残りやすい・口コミで広がりやすいなどのメリットがあるからです。

こんにちは、寿(ひさし)といいます。元芸です。

ぼくは2020年に、宣伝会議コピーライター養成講座に通っていました。先ほども言ったように、講師から「キャッチコピーは短く書きなさい」と口を酸っぱく、耳にタコできるぐらい言われました。

キャッチコピーはなるべく多くの情報を伝えたいと思うあまり、言葉が長くなってしまう傾向にあります。しかし情報を詰め込み過ぎたキャッチコピーは、読み手の集中力を奪いインパクトを薄くしてしまうのです。

世の中の人はキャッチコピー・広告がキライと考えよう

まず大前提として、広告は見られていないと考えた方がいいです。そもそも世の中の人は、広告に対してネガティブなイメージを持っているのです。

あなたが一生懸命、頭を使い・寝ずに考え・時間をかけたキャッチコピーや広告は、人からしたら鬱陶しいのです。

広告・キャッチコピーは鬱陶しい?

どうでしょう?YouTubeの広告を最後まで見る気になれますか?「なんだ、この胡散臭い広告」って思っていますよね。
SNSのプロモーションの投稿って邪魔ですよね。テレビのCM・ラジオのCMの時にトイレに行っていませんか?

Webサイトのバナー広告。記事を読むのに邪魔ですよね。

人は基本的に広告を見たいわけではないのです。コンテンツが見たいのです。だのにダラダラと長ったらしい広告が流れてきたら、ハラ立ちますよね。

コンテンツは能動的に見るのも、広告は受動的に見せられるものと肝に銘じておきましょう。そして繰り返しになりますが、キャッチコピーは基本的に読まれないと考えましょう。

読まれるキャッチコピーはないのか

ではどんな広告だったら読まれるのでしょうか。

いちばんわかりやすい例が、求人広告・物件情報などの相手が積極的に何か探している場合です。

テレビCMにタレント・芸能人が起用される理由・見られる理由

タレントを起用したCMも、ファンが熱心に広告を見ています。

好きなタレントCMに起用されていれば、当然のごとく対象の商品にも好感を抱くでしょう。あなたも好きなタレントが身につけているブランドは欲しくなりますよね。
人気タレントをイメージキャラクターに起用して広告を展開すれば、宣伝効果が高いのです。タレント・芸能人のテレビCMのギャラが高額なのはそういった理由があります。

余談ですが不祥事を起こしたタレントや芸能人が謝罪会見を開く理由は、イメージや高感度を気にしている企業、いわゆるスポンサーに向けての謝罪です。

要するに広告には「これは、わたしのための特別な情報かも」と、相手の関心や興味を惹きつける仕掛けが必要なのです。

そして短い文字数でインパクトのあるキャッチコピーは、人の関心・興味を惹きつけます。文字通り「相手の心をキャッチする言葉」すなわちそれが、キャッチコピーなのです。

なぜキャッチコピーの文字数は長くなってしまうのか

ここまで広告が見られていないことを説明してきました。キャッチコピーを短く書いた方がいい理由が少しでも伝わったでしょうか。

ではなぜキャッチコピーの文字数は長くなってしまうのでしょうか。

キャッチコピーで伝えたいことが複数ある

いちばんの理由がこれではないかと思います。

ひとつの商品・サービスに対して複数のことを言ってしまうパターンです。

対象への愛情が深いあまり、あれもこれも詰め込んでしまいたくなる。その心情はわかります。しかし受け手はもともと関心のないもの。矢継ぎ早にいろいろ言われても受け取れないのです。

「イケメンでやさしくておもしろくてお金持ちで頭がいい」

この人の一体どこが特徴的なのですか。

「世界でいっちばんお金持ち」と言ったほうが短くてインパクトがあります。

広告・キャッチコピーがクライアントの自慢話になっている

クライアントは、できる限り多くのメリットや訴求点を消費者に伝えたいと考えます。開発に時間をかけた製品であれば、なおさら生活者・消費者にアピールしたいでしょう。

  • 性能
  • 利便性・機能性
  • 価格
  • 他社製品との比較
  • デザイン性

しかしあれもこれもと情報を詰め込むことは、企業側のエゴや押し付け・自慢話でしかありません。

企業側の視点で書かれたキャッチコピーは「当社の商品はスゴイですよ」と自慢しているにすぎません。自慢話に好感を持つ人はいないでしょう。
生活者・消費者が求めるのは、商品・サービスを手にしたことで得られる「生活の豊かさ」です。つまり商品・サービスの価値(ベネフィット)が知りたいのです。

生活者は、押し付けがましい広告・キャッチコピーを嫌います。広告が逆効果になってしまう危険すらあるのです。

自分に酔ったキャッチコピーになっている

書き手が自分に酔ったキャッチコピーも長くなりがちです。

とくに詩的なキャッチコピーに多い印象です。キャッチコピーは作品ではなく広告です。

不必要な接続詞・意味や効果のない体言止めなど、技術にこだわると無意識にキャッチコピーは長くなります。自分の世界に入り込んでしまうことも、キャッチコピーを長くする原因のひとつではないでしょうか。

キャッチコピーを短い文字数で書くコツとは

短く書くコツを「りんご」を例に考えてみましょう。

訴求点はひとつだけ伝える

キャッチコピー制作では、次の考え方を大切にします。

  • What to say(商品・サービスの何を)
  • How to say(どう言うか)

What to sayは訴求点やメリット、いわゆるキャッチコピーの切り口です。How to sayは表現です。ひとつのキャッチコピーに対し、ひとつのWhat to sayで考えます。

りんごの訴求点・特徴を考えてみます。

  • 赤い
  • みずみずしい
  • 甘い
  • 体にいい
  • おやつになる

ほかにも、値段や産地などの訴求点もあるでしょう。

キャッチコピーを短く書くにはまず、What to sayひとつに決めることです。そしてWhat to sayを工夫していきます。

https://hisashi-media.com/copy-learn/basics-learning/

商品名を連呼するテレビCMは印象に残る

テレビCMで、メロディーに乗せて商品名を連呼するCMをみたことはありませんか?

これは商品名を印象づけ・認知拡大のために使われる広告手法です。

具体的には「PayPay(ペイペイ)」「LINEモバイル」がわかりやすいでしょう。人気タレント・芸能人を起用し、メロディーに乗せて商品名を連呼しているCMです。次のような意図があります。

  • 新サービスだから、商品名を覚えてもらう
  • メロディーに乗せて、脳に残りやすくする
  • 人気タレントを起用して、注目を集める

これも短いキャッチコピーといえるでしょう。

短い文字数で課題解決のあるキャッチコピーをめざそう

想像力と数百円

糸井重里さん

これはあまりにも有名ですが、糸井重里さんの書いた文庫本のキャンペーンのために書かれたキャッチコピーです。

解釈は人それぞれあると思いますが、たった数百円で人間の想像力は磨けるという、文庫本の価値を何倍にも押し上げています。

https://hisashi-media.com/copy-learn/problem-solving/

SNSで拡散・口コミされるキャッチコピー

広告では「口コミ」の力は大切です。

広告・キャッチコピーを広げるために、SNSを使わない手はありません。その場合、短くてインパクトのあるキャッチコピーの方がいいのです。

昨今の広告は、SNSでの拡散も視野にいれます。1億総発信時代において、人が情報を得る手段・発信する手段としてSNSはメインストリームにあります。
「#(ハッシュタグ)」はもはや、キャッチコピーと言えるでしょう。シンプルでインパクトのあるハッシュタグのほうが拡散されやすいと思います。

著者の谷山さんは、口コミのことを「流通力」と表現されています。「拡散力」と言い換えてもいいかもしれません。

https://hisashi-media.com/copy-learn/studying-twitter/

人の心に刺さるキャッチコピーはシンプルで短い

キャッチコピーを短く書くことは簡単ではありません。

キャッチコピーは書いていると、伝えたい想いが強くなりどうしても長くなってしまうものです。逆に言葉を削りすぎて意味の通らないキャッチコピーになってしまうこともあります。

「なぜキャッチコピーは短いほうがいいのか」本質を理解しておかないと、相手には届く言葉は書けないと思っています。

本質をついた言葉は、短くてシンプルなのだと思います。

https://hisashi-media.com/catch-copy/
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のざき寿
のざき寿
物書き
元芸人 / Webエンジニア5年 / SEOライティング2年 / コピーライター養成講座卒業
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