エッセイストになるには?公募で実績を作ること・楽しみながら発信することが大事
ぼくはエッセイのコンテスト・公募で賞を頂いたことをきっかけにして、エッセイの販売や執筆の仕事につなげていきました。
エッセイストになるのは簡単です。
「エッセイスト」肩書きを名乗り、作品を発信していけばあなたはもうエッセイストです。
おめでとうございます!
こんにちわ、のざき寿(ひさし)といいます。元お笑い芸人です。
芸人のエッセイでお勧めなのは、ブラックマヨネーズの吉田敬の著書「黒いマヨネーズ」です。独自の切り口が面白いですよ。
ただ、エッセイストとして仕事をしていきたいとか、有名になって多くの人に作品を読んでもらいたいってなると話は別です。
おそらく「エッセイストになりたい」っていう目的の中には、仕事にしたい・作家としてデビューしたいといった願望も含まれていると思います。
悲しいかな、
有名人やタレントならのエッセイは売れます。逆に売れるからエッセイを出版できるってことでしょう。
ファンの方は有名人や芸能人のプライベートを知りたいわけです。
もしあなたが一般的な立場の人なら、今のところ読者は誰もいません。
ですが方法はあります。
これから有名になっていけばいいのです。ぼくもそこからスタートして今もチャレンジしている最中です。
ぼくのエッセイストの第一歩目は、エッセイの公募でした。
エッセイで実績を作ったことで少しずつ作品を読んでもらえる機会が増えていきました。
この記事では、エッセイストとして第一歩を踏み出すための方法について解説していこうと思います。
エッセイストになるにはまず公募で賞を獲ること
たとえば、
今、小説家として活躍している人も「小説家になりたい」と思っていた無名の時代があったわけですよね。
その方たちは、どうやって作家になっていったのか。
芥川賞や直木賞の受賞を目指して、コツコツと作品を作っていた時期があったわけです。
エッセイの公募はたくさんある
エッセイストになるのに、芥川賞や直木賞を獲る必要はありません。
一般の公募でも、実績として十分通用します。
実績とは何かというと、
「作品を他人に評価された証」です。
自己評価の作品は読んでもらいにくい
自分の書いた作品がものすごく素晴らしいとしても、自分で書いたものを自分で評価した作品は読んでもらえません。
「へぇ〜、賞、獲っているんだ」
と、読者になってくれる人の興味を引くことが大事です。そして受賞などの実績は興味を惹くには一番効果があるのです。
つまり読者は、他人の評価を基準にあなたのエッセイを読んでみようかなと思うわけです。
公募に挑戦すると実力がつく
実績を作るためだけに公募に挑戦するわけではありません。
エッセイストとしての実力を身につけるためには、公募はもってこいなのです。
次の章では、なぜ公募で文章力が上がるのかを解説していきます。
エッセイストになるために必要な文章力の上げ方
エッセイの公募で受賞するためには、それなりに文章力が必要になってきます。
文章力とはなんなのか。
どうしたら文章力は上がるのか。
これらについて解説していこうと思います。
エッセイに必要な文章力とは?
エッセイは、感情表現が大事だと思っています。
自分の身の回りで起こった出来事から、自分の感情・自分の思考を語っていくことがエッセイです。
要するに、事象(出来事)と心象(自分の心の描写)が、読者に伝わることがエッセイストに必要な文章力といえます。
事象を描く
まず、情景描写ができるようになる必要があります。
たとえば、テーブルの上に「りんご」があるとして、
赤い丸いりんごが木製のテーブルの上に乗っている。窓のから差し込む光を受けて影は少し伸びている。
こうして、読者に映像を伝える技術が必要です。
心象を描く
事象を描いて、そして心象を語っていきます。
ぼくはその赤いリンゴを見て、美味しそうだと思った。
エッセイとは、この事象と心象の繰り返しだと思っています。これらをストーリーに乗せて構成することが基本的な文章力だと思っています。
エッセイが下手な人は
エッセイを書き慣れていない人は、心象ばかりを語ってしまいます。
読者の存在を無視して、自分の主観から感じたことばかりを書いてしまうのです。
そうすると読者は「何対して」「どういう人が」「どんな状況で」「誰に対して」がまったくわからず、置いてきぼりをくらいます。
まずは事象を正確に描写できることを意識しましょう。
エッセイを書くために文章力を上げよう
文章力を上げるために手っ取り早いのは、エッセイの公募に挑戦することです。
自分の好きなようにエッセイを書いていると、いつまで経っても実力は磨かれません。
制限のある中でエッセイを書くと文章力が磨かれる
公募には応募規定があります。
たとえば、
「1,200文字以内で作品を仕上げてください」
「実体験に基づいた内容に限ります」「未発表の作品に限ります」「Word縦書きでご応募ください」などです。
なかでも文字数制限のある中で作品を仕上げることは、文章力を大きく向上させてくれます。
というのは、文字数制限があると「無駄な文章を削らなくてはいけなくなる」からです。
文章力のない人は、だいたい書きすぎてしまう
エッセイを書き慣れていない人は、だいたい余計なことを書きすぎてしまいます。
余計な情景描写だったり、余計な登場人物だったりを書いてしまうと、文字数に収まらないどころか、テーマもぶれてきますし伝えたいこともボヤけてしまいます。
それは普段、自由なルールにもとにエッセイを書いてしまっているからです。
作品を応募するには、推敲を何度も重ねてエッセイを仕上げていくことになります。
推敲は単に誤字脱字のチェックをすることではありません。作品の質を上げるために、構成を練ったりシーンを追加したり削除したりしていく工程です。
推敲を重ねて作品の質を上げることが、実力を磨くためには一番効果的なのです。
細かい文章力のテクニックに惑わされないこと
文章力というと「文章の型」だとか「文末表現に気をつけよう」とか「てにをは」「比喩表現」などの細かなテクニックを追ってしまいますが、
それは後からついてきますし、すぐに身に付くものではありません。
大事なのは、読者に最後まで読んでもらうこと。
読んでもらいやすい構成になっていること。先が気になる書き出しになっていることです。
映画の構成を参考にしてみるといですよ。
面白い映画は、クライマックスシーンから描くこともあります。最後に裏切りの展開があったり主人公が不幸のどん底間まで落ちていったりして、感情の起伏がある展開になっていたりします。
エッセイも同じで、読者の感情を動かすようにして構成されていたほうがいいです。
ひとつのエンタメとしてまず、面白い作品作りを目指しましょう。
日記を書いてエッセイのネタをストックしておこう
エッセイストとして仕事をするようになったら、
締め切りに追われることになるでしょう。
毎週決まった曜日に入稿しなくてはいけなくなります。複数の連載を抱えれば、それだけ分締め切りの数も増えます。
当然ですが毎回新しいネタを書かなくてはいけないですし、使い回すこともできません。
ネタもエッセイストには生命線になります。
日常生活でネタになるようなことはそんなに起こらない
ぼくは芸人をしていた時にネタを作っていました。
ネタ作りには相当苦労しました。というのは、ただ普通に生活しているだけではネタになるような出来事はそんなに起こらないからです。
「すべらない話」のような、面白いオチになるような出来事は、そうそうありません。
かといって、
面白いアイデアが思いつくかっていわれると、それも思うように閃きません。
感情が動いた瞬間メモを取る
ですが日常生活で感情が動く瞬間っていうのはたくさんあります。
たとえば「熱いなぁ〜」っていうのは感情の動きです。
「お腹すいたなぁ」「面白かったなぁ」「腹立つなぁ!」も感情の動きです。
その感情が動いた瞬間をメモしておきましょう。
- 何に対して(事象)
- どう思ったか(心象)
を語ることがエッセイでした。
この感情の動きこそが、エッセイのネタになっていきます。
ぼくは日記を書くようにしています。日記に思考や感情・アイデアのメモを書き込んでエッセイのネタにしています。
エッセイストを目指すのであれば、この作業はやって当然。プロ野球選手が素振りするくらい当たり前の作業です。
いつもとは違う体験をして自分の新しい感情を探す
行ったことのない場所へ行く。
出会ったことのない人に会いに行く。
体験したことのない経験をしにいく。
いつもと違うことをやれば発見や気づきがあり、新しい感情に出会う確率がたかくなります。
そうして新しい感情をみつけ感情の幅を広げ・感情の高さや深さを追求していくことが、面白いエッセイ書くには必要です。
新しい自分に出会うことも、エッセイを書く醍醐味だとぼくは思っています。
体験がなければエッセイは書けない
ぼくはというと、介護をテーマにしたエッセイを書いています。
介護施設・デイサービスで働く介護職員です。
介護現場では、認知症の方や身体疾患により介護が必要な方しかいないので、ほんとうにいろんな出来事が起こります。
命を扱う現場なので、これでもかっていうくらい感情が揺さぶられます。
ぼくはこの介護施設での体験がエッセイストとしの生命線になっています。
エッセイストとしてnoteで作品を発信してファンを作っておく
公募で賞を獲ることは、簡単ではありません。
ぼくやあなたと同じようにエッセイストになるために作品を書き続けて、公募にチャレンジしている方は他にもたくさんいます。
公募で賞を取らなくても、エッセイを発信し続けておきましょう。
noteでエッセイを書こう
ぼくがお勧めするのは、note(ノート)です。
noteは文章に特化したコンテンツを発信できるサービスです。
エッセイストの方はもちろん、小説・コラム・論文・ビジネス文書など、文章に関するコンテンツを作っているクリエイターがたくさんいます。
ぼくはnoteで毎日エッセイを書いています。
エッセイのテーマを絞る
思いついたことはなんでもエッセイにする。
これはあまり得策ではありません。
というのは、読者はエッセイを読むとき、その人の経験とか実績などを見て「この人のエッセイおもしろそうだなぁ」と思って手に取るわけです。
ぼくの場合だと「介護職員」「元お笑い芸人」という肩書きを名乗っています。
これがエッセイを書く視点になってきます。
読者は専門的なことや知らない世界について興味を持ってくれるのです。
名前の知れた作家なら何を書いてもいいでしょう。それは「顔でエッセイを売る」ことができるからです。
そうじゃないなら「肩書きや専門性売り」に全面に押し出して、エッセイを書いていった方がスマートでしょう。
エッセイのコンセプトも作りやすいですし、何より専門知識があることは語りやすい・書きやすいといったメリットがあります。
note有料記事販売の機能を使ってエッセイに値段をつけて売ってみよう
noteには「有料記事販売」という機能があります。
自分の書いたエッセイに値段をつけて売ることができるのです。
書籍だろうが電子書籍だろうが、作品を買って貰わなければエッセイストだけで生計を立てるのは難しいでしょう。形式は関係ありません。
プロの作家でも、noteで有料記事を販売している人は多くいます。芸能人もいますし文化人もいます。
「自分の書いたものに値段がいくらつくのか」
こうした商売として視点も、作家・エッセイストには大事な視点です。
無料記事であなたのファンを作っておく
noteは無料で使える(一部有料の機能がある)サービスです。
無料で記事を投稿することができるので、ぼくはまず無料記事で読者・ファンを増やしていくことをしています。
「スキ」や「フォロワー」をたくさん増やしておけば、書籍を出版した時にはお客さんとしてエッセイを買ってくれる確率が高くなります。
文章力の向上にも一役かってくれるので、ぼくはnoteをフルに活用していますね。
自分の記事が読まれる感覚は嬉しかったり恥ずかしかったり、でもやっぱりコメントをもらったりするとうれしいですよ。
文章を書く仕事はエッセイの他にもたくさんある
世の中に、書く仕事を沢山あります。
ぼくはエッセイを書きながら、Webライターの仕事をしていますし、キャッチコピーを書いたりもします。
ぼくが経験したことある書く仕事をいくつかご紹介します。
企業で広報・PR記事を書く
企業の中に広報・PRの部署があるなら、社内で書く仕事をするという選択肢もあります。
ぼくは前職の会社でキャッチコピーを書きました。
「企業メッセージ」や「ブランドコンセプト」といったコピーライティングも、エッセイを通じている部分があります。
- 何を
- どう伝えるか
エッセイであろうが企画書であろうが提案書であろうが、文章の本質は変わりません。
ぼくはコピーライター養成講座でそのことを学びました。
クラウドソーシングでWebライティングをする
企業ホームページなどで発信するブログのことです。
インターネット検索から集客するためには、Webライティングの技術をつかって文章を書く必要があります。
個人ブログ
このブログは、広告の掲載をしています。
ブログを書くことも、収入を得るという意味において仕事と言えます。
ブログを書くにしても文章力が必要になってくるので、エッセイと並行して個人ブログを開設して記事を書いてもいいですし、単なる趣味で書くのもいいと思います。
個人ブログを開設するのはものすごく簡単です。
ドメインを取得しサーバーを契約すれば、ブログはワンクリックできます。
明日からブログを書けます。
書く仕事を副業にする
- YouTubeの動画シナリオ作成
- SNSの投稿代行
- 企画書の作成
- 音声メモの書き起こし
クラウドソーシング(クラウドワークス)で書く仕事を検索すると、ほかにも書く仕事はたくさん見つかります。
書く仕事を副業にしてみたい方は、まずクラウドワークスに登録しておきましょう。
エッセイストの道は公募からはじまる
書くことは、実はさまざまな効果があります。
思考を頭の中から取り出して文字にするという行為は、物事を主観から切り離して客観視するということです。
これだけで悩みや不安が軽くなりますし、解決方法が見つかったりします。
「しゃべったらスッキリした!」っていうじゃないですか。
あれって、主観の思考を吐き出している行為だと思うんですよね。
人に話すことで共感を得られますし、誰かと一緒に解決法を探すきっかけになります。
話すことが苦手な人は、書くことで発散しましょう。
なにもエッセイストにならなくても、書くことにはものすごく大きなメリットがあるわけです。
それでも「わたしはエッセストになりたい!」そう思うのであれば、
公募に作品を応募し続けましょう。
エッセイを発信し続けましょう。
あなたの書いたエッセイが人の心を動かすものならば、きっと誰かが見つけてくれるはずです。自分から「読んでくれ!」と叫ぶことだってできます。
ひとりで挑戦するのは心細いです。
だからぼくも、仲間として一緒に公募にチャレンジしていきます。
一緒にがんばりましょう!
最後まで読んで頂いて、ありがとうございました。