大喜利でキャッチコピーの切り口を考えてみる
人と違うキャッチコピーの切り口を見つけるためには、人とは違う発想で、キャッチコピーの切り口を探さなくては見つからないのでは。
そのアプローチの手段として、大喜利を提案したいのです。

こんにちは、のざき寿(ひさし)といいます。元芸人です。
キャッチコピー、まったく書けないときありますよね。
考えても、考えても同じような言葉ばかりが浮かんできて、ありきたりなキャッチコピーばかりになってしまう。つらい時期ありますよね。
コピーライティングは自分と向き合う作業です。つまらないキャッチコピーしか頭に浮かばないとき「自分は、なんて面白味のない人間なのだろう」と嘆きたくなります。
それは単に、考えすぎて頭が疲れて硬くなっているだけです。あなたは真面目すぎたのです。
考えていても発想が広がらないとき、一文字も書きたくなくなったとき。
頭を柔らかくして今までの自分にはなかった発想に出会うために、大喜利をしてみるのはアリです。
少しふざけながら、キャッチコピーを考えてみましょう。
コピーライティングと大喜利の共通点とは
ふざけながらと言いつつも、実は意外と大真面目に考えています。
お題に対してあらゆる視点を探し、人の感情に刺さる表現で伝える。
コピーライティングも大喜利も、思考プロセスは一緒だと思いませんか?
コピーライティングの思考方法とは
コピーライティングとは、広告対象である商品やサービスの価値を端的な言葉で表現し、言葉で人の感情を動かす技術です。
人の感情を動かす言葉には、意外性や新しい発見が含まれています。
商品やサービスをさまざまな視点で語る必要があり「誰もまだ気がついていない、商品やサービスの良いところ」を探していかなくてはなりません。
- 商品を購入する人
- サービスを受ける人
- 製品を作った人
さまざまな視点を想像して、キャッチコピーのアイデアを考えていきます。

大喜利の思考方法とは
一方大喜利も、お題に対して意外性のある回答を考えてお客さんの笑いを誘います。
コピーライティングと同じように大喜利も、あらゆる視点でお題の答えを考えていきます。
大喜利は、予想できる答えで客さんを笑わすことはできません。お客さんの想像を越えるおもしろい回答が生まれたときに笑いが起こります。

キャッチコピーと大喜利の思考は共通している
広告対象やお題に対し視点や立場を変えて、他人が見落としている「切り口」を探していきます。大喜利とキャッチコピーは、考えているときの思考が一緒です。

大喜利が好きな人はコピーライターに向いている
おそらく大喜利が得意な芸人にキャッチコピーを考えさせたら、いい線行くと思います。というのも、ぼくは大喜利が好きでコピーライティングを始めました。

発想力や比喩表現が上手な人は、コピーライターに向いているかも知れません。

人の感情にもとづいた大喜利でキャッチコピーの切り口を考える
さてここからは、大喜利によるキャッチコピーの発想法をご紹介します。大喜利でキャッチコピーの切り口を考えていきます。
人の感情を動かすための大喜利
紹介する大喜利は「感情を踏まえた話し言葉」で考えました。商品・サービスをさまざまな視点で見つめ、穴埋めする形で言葉を考えながらキャッチコピーの切り口を作っていきます。
感情にそったお題にしたのは、人の感情を基準にすることで、人の心に届きやすい言葉に近づくと思ったからです。
キャッチコピー大喜利の例
これから紹介する例を参考に、キャッチコピーの切り口を考えてみてください。
お題の構成
〇〇:「商品・サービス」を当てはめる
▲▲▲▲▲:「キャッチコピー」を考える
回答例
「ごはん」を商品にキャッチコピーを考える場合。
〇〇は、▲▲▲▲▲です。
→
ごはんは、食べると元気がでる食べ物です。
「食べると元気がでる」が、切り口になります。

大喜利でキャッチコピーの切り口を考えよう
では、大喜利の実践です。「▲▲▲▲▲」の部分を考えてみてくださいね。
素直な気持ち
〇〇は、▲▲▲▲▲です。
要点をまとめる
要するに〇〇は、▲▲▲▲▲です。
真実を告白する
実をいうと〇〇は、▲▲▲▲▲なんです。
創造主になったつもりで
〇〇とは、▲▲▲▲▲である。
例え話
たとえば〇〇は、▲▲▲▲▲と言えると思うんです。
差別化を意識する
やらしい話〇〇は、▲▲▲▲▲できます。
人に注意する
言っておくけど〇〇は、▲▲▲▲▲だからな!
納得の説明
結論からいうと〇〇は、▲▲▲▲▲です。
提案してみる
どうかな?▲▲▲▲▲なら〇〇とか?
比較してみた
▲▲▲▲▲だったら、〇〇の方がいいですよ。
独創的な考え
私だけ?、〇〇を、▲▲▲▲▲思うのは?
噂を立てる
知らないだろうけど〇〇って、▲▲▲▲▲らしいよ。
あえて否定してみる
何言ってんの?〇〇は、▲▲▲▲▲だよ。
真実を告げる
本当のこというと〇〇は、▲▲▲▲▲てことなの。
脅かす・びっくりさせる
▲▲▲▲▲!!って言ってみただけ。
客観的にみてみる
〇〇を見て、▲▲▲▲▲と思った。
アドバイスをする
一言だけ言わせてもらうと、〇〇は、▲▲▲▲▲ね。
特別扱いする
君だけにいうよ〇〇は、▲▲▲▲▲だよ。
同調・仲間意識を持つ
一緒に〇〇を、▲▲▲▲▲してみる?
念押しする
君の考えでは、〇〇は、▲▲▲▲▲ってことでいいね?
こっそり本音を言う
本当は〇〇を、▲▲▲▲▲と思っているくせに。
決断・決心する
最後にこれだけ言わせて、〇〇は、▲▲▲▲▲、だよ。
主張・孤立してみる
人からバカにされようが〇〇は、▲▲▲▲▲だと思う。
周知させる
知らないうちに〇〇は、▲▲▲▲▲になったよね。
逆説的に考える
逆に〇〇は、▲▲▲▲▲です。
感動のストーリー
綺麗事だけど〇〇は、▲▲▲▲▲と思いたい。
命令する
二度と言わせるな!〇〇は、▲▲▲▲▲だ。
残念な話
気づいていないようだけど、〇〇は、▲▲▲▲▲だよ。
諭すように話す
いいかい、〇〇は、▲▲▲▲▲なんだよ。
仮説を立てる
仮に〇〇が、▲▲▲▲▲だとしたら?
小馬鹿にする
知らないの?〇〇は、▲▲▲▲▲だよ。
極論をいう
〇〇が、地球からなくなったとしたら?▲▲▲▲▲だよ。
発表する
突然ですが、〇〇は、▲▲▲▲▲です。
発見した
思いついた!〇〇は、▲▲▲▲▲だ!
お願いをする
無理は承知です。〇〇を、▲▲▲▲▲してください。
懐古主義になる
昔、〇〇は、▲▲▲▲▲だったんだよ。
観察する
見て見て!〇〇が、▲▲▲▲▲だ!
疑問を持つ
どうして〇〇は、▲▲▲▲▲なんだろう。
励ます
気にすんな、〇〇は、▲▲▲▲▲だ。
達成感を表現する
〇〇のおかげで、▲▲▲▲▲できました!
可能性を考える
思っている以上に、〇〇は、▲▲▲▲▲だ。
著名人に聞く
あの人がいうには、〇〇は、▲▲▲▲▲だ。
誇大表現する
大袈裟にいうと、〇〇は、▲▲▲▲▲だ。
空想する
もし、〇〇が、〇〇だったら、▲▲▲▲▲だ。
希望を持つ
夢にも思わなかった、〇〇が、▲▲▲▲▲だなんて。
子供になる
ねぇねぇ、〇〇は、▲▲▲▲▲なの?
対象の視点に立つ
〇〇から言わせると、▲▲▲▲▲ってことみたい。
我慢をしない
ずっと言いたかったけど、〇〇は、▲▲▲▲▲だよ。
決めつける
だまれ、〇〇は、▲▲▲▲▲だ。
一言いう
〇〇は、▲▲▲▲▲だ。
大好きを表現する
えこひいきは承知で、〇〇は、▲▲▲▲▲です。
大嫌い
〇〇は、▲▲▲▲▲だから見たくもない。
ファンになる
キャー!〇〇!▲▲▲▲▲だよー!
見落とし
そう言われると、〇〇は、▲▲▲▲▲だな。
聞き出してみる
知っていたら教えて、〇〇は、▲▲▲▲▲ってこと?
嫌味をいう
結局、〇〇は、▲▲▲▲▲なんでしょ。
回想する
ふと思ったけど、〇〇は、▲▲▲▲▲なんかな。
しみじみとする
あぁ、〇〇は、▲▲▲▲▲なんだなぁ。
吐露する
いうつもりなかったけど、〇〇は、▲▲▲▲▲だよね。
許す
あの人が、〇〇は、▲▲▲▲▲と言っているから仕方がない。
自分勝手に考える
都合よくない?〇〇が、▲▲▲▲▲って。
他人事として
ほら見て、〇〇は、▲▲▲▲▲だ。
崇める
〇〇様、▲▲▲▲▲でしょうか。
大声でいう
聞いて!!〇〇は、▲▲▲▲▲だよ!
勇気を出していう
恐れずにいうと、〇〇は、▲▲▲▲▲だ!
同意する
〇〇って、▲▲▲▲▲だよね!だよね!
諦める
はいはい、〇〇って、▲▲▲▲▲だよね。
羨む
いいなぁ。〇〇って、▲▲▲▲▲なんでしょ。
サプライズ!
びっくりした!〇〇は、▲▲▲▲▲なんだ!
感情を爆発させる
もう無理!〇〇は、▲▲▲▲▲だ!
なんとなく、なにげなく
それはそうと、〇〇は、▲▲▲▲▲だよね。
対立する
あなたはそういうけど、私にとって、〇〇は、▲▲▲▲▲だから。
真理に近づく
人間にとって、〇〇は、▲▲▲▲▲だ。
探求する
教えてほしい、〇〇は、▲▲▲▲▲だろうか。
なげやりなる
もういい、もういい、〇〇は、▲▲▲▲▲なんでしょ!
小声でいう
〇〇は、▲▲▲▲▲なんだよ。
突き放してみる
知らねえよ!〇〇が、▲▲▲▲▲だって言われても。
裏切る
実は、〇〇は、▲▲▲▲▲でした!
愛情を伝える
こんなにも、〇〇のこと、▲▲▲▲▲と思っているのに。

キャラを変えて大喜利してみる
さらにここまでの大喜利を、自分以外のキャラに視点を置き換えて考えてみましょう。立場や視点を変えることで新しい発想が生まれます。
- お母さん・お父さん
- おばあちゃん・おじいちゃん
- 外国人
- 総理大臣
- さまざまな職種
- 動物
- 神
視点を変えて観ることで、キャッチコピーの切り口はさらに増えていきます。

大喜利で考えた切り口をもとにキャッチコピーを考えよう
大喜利で考えたアイデアや言葉はキャッチコピーの切り口です。これらの切り口をもとに、人のこころが動く表現を探していきましょう。

コピーライターは大喜利が好き
実は、コピーライティングと大喜利の相性がいいというのは実証済みです。
というのも、コピーライター養成講座の講師をしている現役コピーライターも大喜利を推奨しているからです。
講座の課題で大喜利がありましたし。
大喜利は新しいアイデアを生むための有益な方法です。コピーライティングにもコピーライティング以外にも活用してみてください。