大喜利で考えるキャッチコピーの切り口
キャッチコピーの切り口を考えるために、大喜利を採用してみてはいかがでしょうか?
こんにちは、寿(ひさし)です。
キャッチコピーがまったく書けないとき、ありますよね。
考えても考えても同じような言葉ばかりが浮かんできて、ありきたりなキャッチコピーばかりになってしまう。
わかります。つらいですよね。コピーライティングは自分と向き合うことが多い作業です。つまらないキャッチコピーしか頭に浮かばないとき「自分は、なんて面白味のない人間なんだろう」と、嘆きたくなります。
でもそれは、単に考えすぎて頭が疲れて硬くなっているだけかも知れません。まじめに考えていても発想が広がらないとき、頭を柔らかくしてアイデアを飛躍させるため、大喜利を使ってみるのはどうでしょう?
少しふざけながら考えると、誰も思いつかないユニークな発想や切り口に出会えるかもしれません。
実は僕、ちょいちょい大喜利をしてキャッチコピーを考えています。
https://hisashi-media.com/profile/今回は、キャッチコピーの「切り口」探しを手助けする、大喜利の視点をまとめてみました。
何か、ヒントになればうれしいです。
コピーライティングと大喜利の共通点
コピーライティングも大喜利も、お題に対して対象の視点を探し、表現を工夫し、人の感情にアプローチします。
コピーライティングと大喜利は似ていると思っています。
コピーライティングとは
コピーライティングとは、広告対象である商品やサービスの価値を、端的な言葉で表現し、人の感情を言葉で動かす技術です。
人の感情を動かす言葉の裏側には、意外性や新しい発見が含まれています。商品やサービスをさまざまな視点から眺め「誰もまだ気がついていない、商品やサービスの良いところ」を探していくのです。
商品を購入する人、サービスを受ける人、製品を作った人など、さまざまな人の視点を想像してキャッチコピーのアイデアを考えていきます。
ちなみに、キャッチコピーの「キャッチ」には、人の心を掴むという意味があります。
https://hisashi-media.com/copy-learn/write-short/大喜利とは
一方、大喜利も、お題に対して意外性のある回答を考えて、お客さんから笑いを誘います。大喜利もコピライティングと同じように、お題をあらゆる視点で考え、いろいろな人の立場を想像して、おもしろい回答を探していきます。
やはり大喜利も、予想できる答えでは、お客さんを笑わすことはできません。お客さんの想像を越えるおもしろい回答が生まれたとき、笑いが起こるのです。
https://hisashi-media.com/copy-learn/benefit-tsukkomi/キャッチコピーと大喜利の共通する思考
大喜利を考えているときの思考と、キャッチコピーを考えているときの思考は、まったく一緒なのです。
広告対象やお題に対し、視点や立場を変えて「切り口」を探していく。
考えた切り口を、人の心に届く表現に変えていきます。キャッチコピーは短いことばで表現し、大喜利はセリフや言葉・絵などで表現しているのです。
https://hisashi-media.com/copy-learn/what-to-learn/人の感情にそった大喜利でキャッチコピーの切り口を考える
さてここからは、僕が独自で考えたキャッチコピーの発想法をご紹介します。大喜利をしながら、さまざまな視点に立ち、切り口を考える方法です。
広告対象である商品やサービスに対し「感情を踏まえた話し言葉」をお題としています。穴埋めする形で言葉を考え、キャッチコピーの切り口を作っていきます。感情にそったお題にしたのは、人の感情を基準にすることで、人に届きやすい言葉に近づくと思ったからです。
ただ、時間をかけて、商品知識を調べることや分析することも大事です。ですが、アイデアを生み出すときには、頭を柔らかくし、多少のユーモアを含めることが発想の糸口になることがあります。
紹介する大喜利は、50以上の例があります。切り口が50個、キャッチコピーが50本書けますね!
https://hisashi-media.com/catch-copy/キャッチコピー大喜利の例
これから紹介する例を参考に、キャッチコピーの切り口を考えてみてください。
お題(大喜利)の構成
構成
〇〇:「商品・サービス」を当てはめる
▲▲▲▲▲「キャッチコピー」を考える
使用例
「ごはん」を商品にキャッチコピーを考える場合。
商品:ごはん
〇〇は、▲▲▲▲▲です。
→
ごはんは、食べると元気がでる食べ物です。
「食べると元気がでる」が、切り口になります。
https://hisashi-media.com/copy-learn/basics-learning/大喜利でキャッチコピーの切り口を考えよう
ここからは大喜利の実践です。「▲▲▲▲▲」の部分を考えてみてください。
大喜利・具体例(感情)
素直
〇〇は、▲▲▲▲▲です。
要点
要するに〇〇は、▲▲▲▲▲です。
真実
実をいうと〇〇は、▲▲▲▲▲なんです。
創造主
〇〇とは、▲▲▲▲▲である。
例え
たとえば〇〇は、▲▲▲▲▲と言えると思うんです。
差別化
やらしい話〇〇は、▲▲▲▲▲できます。
注意
言っておくけど〇〇は、▲▲▲▲▲だからな!
納得
結論からいうと〇〇は、▲▲▲▲▲です。
提案
どうかな?▲▲▲▲▲なら〇〇とか?
比較
▲▲▲▲▲だったら、〇〇の方がいいですよ。
独創的
私だけ?、〇〇を、▲▲▲▲▲思うのは?
噂
知らないだろうけど〇〇って、▲▲▲▲▲らしいよ。
否定
何言ってんの?〇〇は、▲▲▲▲▲だよ。
真実
本当のこというと〇〇は、▲▲▲▲▲てことなの。
脅かす・びっくり
▲▲▲▲▲!!って言ってみただけ。
客観
〇〇を見て、▲▲▲▲▲と思った。
アドバイス
一言だけ言わせてもらうと、〇〇は、▲▲▲▲▲ね。
特別
君だけにいうよ〇〇は、▲▲▲▲▲だよ。
同調・仲間意識
一緒に〇〇を、▲▲▲▲▲してみる?
念押し
君の考えでは、〇〇は、▲▲▲▲▲ってことでいいね?
本音
本当は〇〇を、▲▲▲▲▲と思っているくせに。
決断・決心
最後にこれだけ言わせて、〇〇は、▲▲▲▲▲、だよ。
主張・孤立
人からバカにされようが〇〇は、▲▲▲▲▲だと思う。
周知
知らないうちに〇〇は、▲▲▲▲▲になったよね。
逆説
逆に〇〇は、▲▲▲▲▲です。
感動
綺麗事だけど〇〇は、▲▲▲▲▲と思いたい。
命令
二度と言わせるな!〇〇は、▲▲▲▲▲だ。
残念
気づいていないようだけど、〇〇は、▲▲▲▲▲だよ。
諭す
いいかい、〇〇は、▲▲▲▲▲なんだよ。
仮説
仮に〇〇が、▲▲▲▲▲だとしたら?
小馬鹿にする
知らないの?〇〇は、▲▲▲▲▲だよ。
極論
〇〇が、地球からなくなったとしたら?▲▲▲▲▲だよ。
発表
突然ですが、〇〇は、▲▲▲▲▲です。
発見
思いついた!〇〇は、▲▲▲▲▲だ!
お願い
無理は承知です。〇〇を、▲▲▲▲▲してください。
懐古
昔、〇〇は、▲▲▲▲▲だったんだよ。
観察
見て見て!〇〇が、▲▲▲▲▲だ!
疑問
どうして〇〇は、▲▲▲▲▲なんだろう。
励まし
気にすんな、〇〇は、▲▲▲▲▲だ。
達成
〇〇のおかげで、▲▲▲▲▲できました!
可能性
思っている以上に、〇〇は、▲▲▲▲▲だ。
著名人
あの人がいうには、〇〇は、▲▲▲▲▲だ。
誇大
大袈裟にいうと、〇〇は、▲▲▲▲▲だ。
空想
もし、〇〇が、〇〇だったら、▲▲▲▲▲だ。
希望
夢にも思わなかった、〇〇が、▲▲▲▲▲だなんて。
子供
ねぇねぇ、〇〇は、▲▲▲▲▲なの?
対象の視点
〇〇から言わせると、▲▲▲▲▲ってことみたい。
我慢
ずっと言いたかったけど、〇〇は、▲▲▲▲▲だよ。
決めつけ
だまれ、〇〇は、▲▲▲▲▲だ。
一言
〇〇は、▲▲▲▲▲だ。
大好き
えこひいきは承知で、〇〇は、▲▲▲▲▲です。
大嫌い
〇〇は、▲▲▲▲▲だから見たくもない。
ファン
キャー!〇〇!▲▲▲▲▲だよー!
見落とし
そう言われると、〇〇は、▲▲▲▲▲だな。
聞き出す
知っていたら教えて、〇〇は、▲▲▲▲▲ってこと?
嫌味
結局、〇〇は、▲▲▲▲▲なんでしょ。
回想
ふと思ったけど、〇〇は、▲▲▲▲▲なんかな。
しみじみ
あぁ、〇〇は、▲▲▲▲▲なんだなぁ。
吐露
いうつもりなかったけど、〇〇は、▲▲▲▲▲だよね。
許す
あの人が、〇〇は、▲▲▲▲▲と言っているから仕方がない。
自分勝手
都合よくない?〇〇が、▲▲▲▲▲って。
他人事
ほら見て、〇〇は、▲▲▲▲▲だ。
崇める
〇〇様、▲▲▲▲▲でしょうか。
大声
聞いて!!〇〇は、▲▲▲▲▲だよ!
勇気
恐れずにいうと、〇〇は、▲▲▲▲▲だ!
同意
〇〇って、▲▲▲▲▲だよね!だよね!
諦め
はいはい、〇〇って、▲▲▲▲▲だよね。
羨む
いいなぁ。〇〇って、▲▲▲▲▲なんでしょ。
サプライズ
びっくりした!〇〇は、▲▲▲▲▲なんだ!
爆発
もう無理!〇〇は、▲▲▲▲▲だ!
なんとなく、なにげなく
それはそうと、〇〇は、▲▲▲▲▲だよね。
対立
あなたはそういうけど、私にとって、〇〇は、▲▲▲▲▲だから。
真理
人間にとって、〇〇は、▲▲▲▲▲だ。
探求
教えてほしい、〇〇は、▲▲▲▲▲だろうか。
なげやり
もういい、もういい、〇〇は、▲▲▲▲▲なんでしょ!
小声
〇〇は、▲▲▲▲▲なんだよ。
突き放す
知らねえよ!〇〇が、▲▲▲▲▲だって言われても。
裏切り
実は、〇〇は、▲▲▲▲▲でした!
愛情
こんなにも、〇〇のこと、▲▲▲▲▲と思っているのに。
https://hisashi-media.com/copy-learn/copy-write-lot/キャラを変えて大喜利してみる
ここまでの大喜利を、自分以外のキャラに視点を置き換えて考えてみましょう。立場や視点を変えることで、新しい発想が生まれます。
- お母さん・お父さん
- おばあちゃん・おじいちゃん
- 外国人
- 総理大臣
- さまざまな職種
- 動物
- 神
視点を変えて観ることで、キャッチコピーの切り口はさらに増えていきます。
大喜利で考えた切り口をもとに、キャッチコピーの表現を考える
大喜利で考えたアイデアや言葉は、キャッチコピーの切り口です。これらの切り口をもとに、人のこころが動く表現を探していきましょう。
https://hisashi-media.com/copy-learn/basics-learning/コピーライターは大喜利が好き
ここまで読んで頂いてありがとうございました。
実は、コピーライティングと大喜利の相性がいいというのは実証済みです。
というのも、コピーライター養成講座の講師をしている現役コピーライターも大喜利を推奨しているからです。
また、講座の課題でも大喜利がありましたし、宣伝会議賞に芸人が参加していたりします。
https://hisashi-media.com/copy-apply/sendenkaigi-award-2020/大喜利は、新しいアイデアを生むために役立つツールです。ぜひコピーライティングに活用してみてください。
なにか、ヒントになればうれしいです。