公募にチャレンジ

宣伝会議賞の取り組み方 – 第60回 – 2022の振り返りと反省

 第60回宣伝会議賞にチャレンジした振り返りです。

 反省点として、キャッチコピーを書き始めた時期が遅すぎました。普段からアイデアはメモしていたものの、実際にキャッチコピーを書き始めたのは、応募期限の2日前。サボっていたと言われても仕方ないです。

 やっぱり、掛けた時間・書いている時間は重要ですね。

 あなたの、宣伝会議賞・キャッチコピーの書き方のヒントになれば嬉しいです。

宣伝会議賞2020
宣伝会議賞2020 - キャッチコピー公募に初挑戦したら三次審査まで通過した宣伝会議主催の宣伝会議賞に応募した結果、3審査通過しました。思したキャッチコピーの振り返りと、今後の対策などについて書いています。...

チャレンジした課題

 今回チャレンジしたのは、SOMPOケアさんの「介護」をテーマにした課題です。

 僕は現在、近所の介護施設でデイサービスのパート職員として働いています。もうひとつ介護老人保健施設で清掃員としても働いています。
 日々、後期高齢者・障害のある方・認知症高齢者の方々関わり、仕事をする中で感じたこと・発見したことを、キャッチコピーで表現しようと考えました。

 40課題ある中でひとつの課題だけに集中してキャッチコピーを書きました。自分が知っている業界だけに特化した方が、勝率が高くなると考えたからです。

SOMPOケアさん「介護」の課題

第60回 宣伝会議賞 SOMPOケア

介護職のイメージを向上するためのアイデア

第60回 宣伝会議賞

 日本は、2025年を境に超高齢化社会に突入します。2025年問題といわれ、団塊の世代が75歳以上の後期高齢者になるのです。それに伴い、介護人材の不足が課題になっています。

 今回のSOMPOケア課題は、介護職を目指したくなるような、キャッチコピーを考えることです。

応募したキャッチコピー

第60回 宣伝会議賞 – キャッチコピー
第60回 宣伝会議賞 – キャッチコピー
第60回 宣伝会議賞 – キャッチコピー
第60回 宣伝会議賞 – キャッチコピー
第60回 宣伝会議賞 – キャッチコピー
第60回 宣伝会議賞 – キャッチコピー
第60回 宣伝会議賞 – キャッチコピー
第60回 宣伝会議賞 – キャッチコピー
第60回 宣伝会議賞 – キャッチコピー
第60回 宣伝会議賞 – キャッチコピー

キャッチコピーの制作意図

 ここからはキャッチコピーの制作手順を紹介していきます。

ターゲット

 介護・介護職に対してネガティブなイメージを持っている人がターゲットです。

 世の中の人々には、介護・介護職の一般的なイメージとして「3K(キタナイ・キタナイ・キケン)職」があります。古臭い考え方だとは思いますが、根強く残っているのも事実かと思うのです。そのことを物語っているのが、友人や知人に「介護の仕事をしています」というと「大変ですね」と返ってきます。

 また、人気のある職業とも言えません。賃金も他の業種にくらべて特別高い職業ではなく、肉体的にも精神的にもハードです。それは、僕が実際に介護業界で働いていて感じたことです。

 でも、介護の仕事は視点を変えると、人の人生に関わる尊い仕事であり人とふれあい感動を生み出す、とてもクリエイティブな職業でした。

キャッチコピーのゴール

 ターゲットに対し、介護のポジティブな視点を伝えること。これが今回のゴールでした。

 実際に介護職員は、どのような出来事・自称を、ポジティブにまたはネガティブに捉えているかがポイントになります。

キャッチコピーを考える上で意識したこと

  • 何をうれしいと感じるか
  • 何を学んでいるか
  • どんなことに感動したか
  • どんなことが悲しいのか

 このような、心の動きに焦点をあて、キャッチコピーの切り口を挙げていきます。

キャッチコピーの切り口

  • 介護職は人生を学べる
  • コミュニケーションが上手になる
  • 倫理観を見直すことができる・学べる
  • 介護に対する将来の不安が減る
  • 「ありがとう」がいっぱい聞ける・言える

視点を変えてキャッチコピーの表現を変えてみる

  • 自分の視点・言葉
  • 家族からの視点・言葉
  • 知り合いからの視点・言葉
  • 一緒に働いている人からの視点・言葉
  • 日本から見た視点・言葉
  • 海外から見た視点・言葉

キャッチコピーへの向き合い方

 キャッチコピーを書くために普段から意識していることは、自分の感情が動いた瞬間のメモをとることです。

介護施設で働きながら取材をする

 介護施設で働いている理由のひとつは、キャッチコピーを書くための取材という側面があります。もちろん、介護職員として高齢者と向き合うことも好きです。

 日々、介護施設で働きながら感じたことをメモに取っていました。とくに感情が動いた瞬間・気持ち・出来事を書き留めておきます。

介護施設で働くキッカケになったこと

 漫画家「森田まさのり」さんの取材方法が、僕が介護施設で働くキッカケになりました。

 森田さんといえば、代表作「ろくでなしブルース」をはじめ、ルーキーズなど、名作を生み出す、日本を代表する漫画家さんです。

 作品の中でも「べしゃり暮らし」がヒントになりました。べしゃり暮らしは若手芸人を描いた青春ストーリーです。
 森田さんは、べしゃり暮らしを描くために、取材活動の一環として吉本興業の芸人養成所、NSCに入学しているんです。1年間、養成所に通い若手芸人を取材していました。

 取材で、そこまでするんだ。と、衝撃を受けました。

 体験しているから、細かいディティールや風景が完璧に描かれているんだと。主人公の感情の動きや葛藤、仲間の存在など、実際にNSCに通っていた僕は唸るように納得しました。べしゃり暮らしは繊細に描かれたフィクションでありながらリアリティーもあるんです。

 森田さん、卒業後は漫才コンビを組みM-1に出場して3回戦まで勝ち進んでいます。正直ゾっとして、プロの凄さを感じました。

 このことが、僕に現場取材の大切さに気づくキッカケになりました。

なぜ、介護にこだわってキャッチコピーを書くのか

 そもそも介護の仕事に興味を持ち始めたのは、母親の介護を考えたことがキッカケでした。僕は現在、70を超える母親と一緒に同居しています。今は元気ですが、いづれ介護が待っています。介護が必要になったときに、介護を勉強しているのでは遅いと思ったのです。

 介護の仕事は僕に向いていると感じました。

 芸人をしていた経験が活きたのか、高齢者の方々とのコミュニケーションは楽しく、また人の人生に関わること・命に関わる緊張感と責任感にやりがいを感じました。

 笑えることも多いのが介護職です。高齢者の方々は予想外の行動をします。
 その予想外の行動にツッコミを入れていると、世の中の人が嫌がる3K(キツい・汚い・危険)のことは気にならなくなりました。
 高齢者の方が目標をもち自立に向けて頑張る姿勢に、僕はいつも感動するんです。人の人生のサポートができる素晴らしい職業ではないでしょうか。

 しかし、同時にこの業界が抱える問題も見えてきます。

 2025年問題と言われる超高齢化社会。それが引き金に起こる介護職員の人員不足の問題など、介護業界を取り巻く社会課題は山積みです。世間のイメージはネガティブなことばかり。
 働いている介護職員は軽んじて見られることも多いです。低賃金の労働環境では、人として基本的な倫理感が備わっていない職員もいます。現場に入って感じたことでした。

 誰でも、自分の仕事に誇りを持ちたいと思っています。周りから称賛されたいと思うのは自然です。

 そこで、介護のキャッチコピーを書こうと思いました。

 キャッチコピーは、視点を変えるアイデアがあれば、ネガティブなこともポジティブに変えられる可能性があります。現場を知っている人間がキャッチコピーを書いたら、人の心を動かす強い言葉が生まれるのではないかと、ワクワクしたのです。

 宣伝会議賞では評価されないかも知れません。しかし、書いたキャッチコピーは、紛れもない真実なんです。

プロも参加する宣伝会議賞で勝つために

 プロも参加する宣伝会議賞。プロに太刀打ちするには、広告対象や課題を、外側から調べた情報でキャッチコピーを書いても勝てないと思いました。

 やはり体験から出てくる言葉にはインパクトがあります。プロのコピーライターは絶対に介護職員として現場で働くことはできないだろうと。素人がプロに勝つためには、プロに出来ないことをやったほうがいいだろうと思ったのです。

 キャッチコピーの技術は、書いていれば身についてくる。でも、体験や経験は飛び込まないと得られません。リアリティーのあるキャッチコピーを書きたかったんです。

宣伝会議賞にチャレンジしてみて

 介護施設で働きながら、キャッチコピーのネタを探して仕事していました。

 介護の仕事は楽しいことばかりではありません。むしろ苦しいこと・辛いことのほうが多いかも知れません。

 昨日まで元気にデイサービスに通ってくれていた方が、突然パッタリ来なくなるんです。築いてきた関係性の糸は無情にも引きちぎられ、その方と二度とお会いすることもなく日々は続いていきます。

 それでも、高齢者の方々へ積極的に関わっていかなくてはなりません。「それが仕事だから」と簡単に片付けられない感情があるのです。

 キャッチコピーは、感情を外に吐き出す行為です。

 人間は頭で思っていることを紙に書いて外に吐き出すことで、はじめて物事を客観的に捉えるのではないでしょうか。

 僕は、感情のモヤモヤをキャッチコピーで消していました。

 あなたもぜひ、キャッチコピーを書いてみてください。

キャッチコピーの作り方
キャッチコピーの考え方 - 作り方のコツとはキャッチコピーの作り方がわからない。考え方が色々ありすぎてどう書いたらいいのか。言葉を真似するだけではキャッチコピーは書けるようになりません。この記事では基本的な考え方を解説していきます。基本を抑えることで再現性のある書き方を身につけることができます。...