ボケやすい大喜利のお題の考え方とは?フリが上手くなれば会話も楽しくなる
大喜利のお題が考えられるようになって、回答が少し面白くなったと思います。
大喜利で面白い回答をするには、
そのお題が「ボケやすいお題なのか」「ボケにくいお題なのか」瞬時に判断する能力が大事になってくると思うんです。
たとえば野球で、
ど真ん中のストレート打つのか、ストライクゾーンから外れたクソボールを打つのか、みたいなことです。
プロでもクソボールをホームランにすることは難しいでしょう。
ぼくは大喜利のお題の良し悪しがわからずに、感覚のまま回答をしていました。
その結果、ぼくは、スベり倒しました。
そして、ひとりの芸人人生は幕を下ろしたのです。
こんにちは、のざき寿(ひさし)といいます。元お笑い芸人です。大喜利番組をみながら、回答を考えることが大好きです。
いい回答を引き出すには、いいお題の存在が不可欠です。そして「いいお題とはどんなお題なのか」を知っておく必要があります。
たとえば、世界観のある大喜利のお題は、その世界観をフリにして回答した方がインパクトのある回答になりますし、
緊張感のあるシチュエーションであれば、その緊張感を緩和する回答を考えるほうが面白くなります。
ボケやすい大喜利のお題というのは、何かしらの法則が内包されているんです。
決して「疑問符のついたお題であれば、どんなお題でもいい」とうわけではありません。それでは大喜利回答者は、お題にスベらされてしまう状況をつくってしまいます。
コミュニケーションの場面・会話を想像してみてください。
友達をスベらせているのは、あなたのフリ(お題)に原因があるかもしれませんよ。
あなたがスベッているのは、あなたに向けられたお題(質問)が悪いのかもしれません。
また、ボケやすいお題やいいお題が作れると、コピーライティングやキャッチコピーの制作においても適切な課題設定や問題提起ができるようになると考えます。
この記事では、大喜利のお題を作りながら、ボケやすい大喜利のお題について解説していきます。
ボケやすい大喜利のお題とはなんなのか?
ボケやすいお題を考える前に、
「大喜利のお題とはなんなのか」について解説したいと思います。
大喜利のお題を「ちょっと変わった質問」と考えてみる
大喜利のお題を「ちょっと変わった質問」と考えてみるとします。
初対面の人との会話を考えてみてください。あなたは初対面人と仲良くなるために、相手に対してどんな質問をしますか?
- 「下のお名前はなんですか?」
- 「出身地はどちらですか?」
- 「お仕事は何をされていますか?」
- 「好きな食べ物はなんですか?」
- 「趣味はなんですか?」
これらの普通の質問。考えようによっては大喜利のお題です。
質問に答える側が大喜利のお題だと考えれば、大喜利として成立するからです。
「下の名前は、クリスティーナです。」「出身は、地底からやってきました」「あそこの道を行ったり来たりする仕事をしています」
しかも初対面のときの「よくある質問」として一般的に知られているので、ボケやすいお題ともいえるかもしれません。
でも実は、これだとお題としてはボケにくいのです。
ボケやすい大喜利のお題とは?
大喜利の回答者が、変におかしな回答を考えなくていい。
極端な話、大喜利の回答者が「え?」と一言いうだけで爆笑が起こる大喜利のお題がベストです。
つまり「いいフリが作れている」お題のことです。
ぼくは笑いが生まれやすいお題を、ボケやすい大喜利のお題だと考えています。
ボケやすい大喜利のお題の作り方
いきなり大喜利のお題っぽいものを作ろうと思うと失敗します。
まずは日常会話や一般的ニュースの中から、大喜利のお題になりそうなアイデアを探します。
そして徐々に大喜利のお題へ変化させていきます。
日常会話を大喜利のお題に変えていく
この日常的な会話を、大喜利のお題に変化させていこうと思います。
世界観があるとボケやすい大喜利のお題になる
価値観や生き様・経験や体験などの世界観があるとボケやすくなります。
さきほどの一般的な質問に、世界観を付け足してみます。
まずは「人物」を設定してみます。
- 総理大臣の休日の過ごし方とは?
- アメリカ大統領の休日の過ごし方とは?
次に「時間軸」を付け加えてみます。
- 3024年、総理大臣の休日の過ごし方とは?
さらに「大喜利っぽい要素」を足してみます。
- アホアホ王国国王、休日の過ごし方とは?
- アホアホ王国国王、休日はファーストレディと何をして過ごしている?
いかがでしょう?大喜利のお題っぽくなってきていますよね。
よかったら、一緒に考えてみてくださいね。
緊張感のある大喜利のお題もボケやすい
笑いには「緊張と緩和」というメカニズムがあります。
たとえばお葬式で、ちょっとした失敗が笑いになることってありますよね。喪主の挨拶がグズグズだったり、誰かがお焼香でもたついたり、足が痺れた人がいたり。
たとえばこんなお題。
お葬式の場面を頭の中でイメージしたとき、多少の緊張感が漂うはずです。この緊張感を逆手にとって壊していくのです。
「あるある」から大喜利のお題を考えてみる
たとえば日常によくあること、いわゆる「あるあるネタ」からも大喜利のお題を考えることができます。
日常での「あるある」をいくつか挙げてみます。
- 戸締りが心配になって何度も家に戻る
- 自分のビニール傘が毎回なくなっている
- 急いでいる時にかぎってよく赤信号にひっかかる
これらの「あるある」は、少し変化させるだけで大喜利のお題に変わります。
- 戸締りが心配になって100回戻ると家はどうなる?
- 盗まれたビニール傘の代わりに意外なものが置いてあった。なに?
- 赤信号にひっかからない日頃の心がけを教えてください
お題の発想の出どころが身近なことだと、回答する側も考えやすくなります。
これが逆に専門業界などある特定の人にしかわからない世界だと、回答が限られて答えにくくなってしまうわけです。
世の中の疑問を変化させて大喜利のお題にする
世の中の疑問は、そのまま大喜利のお題として使えます。
- AIが発達した世の中はどうなっていく?
- 株価が上がらないのはどうして?
- 不倫をした芸能時の謝罪会見。どんな会見が正解?
これらを大喜利のお題に変えていきます。
- AIが太刀打ちできない、人類の最終形態をおしえてください
- 株価が大暴落、この企業一体なにをした?
- 「この人ならしょーがないね。」不倫した芸能人の記者会見。なぜ許された?
こうして社会的な出来事や芸能ニュースからも、大喜利のお題を作ることができます。
大喜利で発想を広げていこう
ここまでは、日常のトピックスから段階的に大喜利のお題を作ってきました。
ほかにも「写真で一言」や「シュチュエーション大喜利」「漫画のセリフを隠す」のような大喜利のお題もあります。
実験的なお題もたくさんある
フジテレビ「IPPONグランプリ」のような番組でも、かなり実験的な大喜利のお題が出題されます。
また、千原ジュニアさんが司会をつとめている「座王」も、大喜利の常に新しい大喜利のお題が開発されています。
発想の広がりや飛躍の幅がある大喜利のお題は、プロでも難しく手探りの部分があるわけです。
大喜利実験から新しいアイデアは生まれる
ですがそうした大喜利実験から、新しいアイデアは発想されます。
ここで大事にしたいのは「そのお題と回答が観客の笑いを生むか」ということです。
結局「大喜利を何のためにしているか」を考えると、観客を喜ばせるためです。つまりは「人の心をポジティブな方向へと動かすこと」となります。
この大喜利の考え方は、キャッチコピーのアイデア発想や考え方にとても似ています。
お題を考えられると大喜利もできるようになる
お題が作るということは同時に、回答を考えることでもあります。
大喜利のお題を考えているときは、必ず自分で回答を思い浮かべているはずです。
大喜利のお題だけに意識をむけてみよう
大喜利のお題だけに注目して、テレビを観たりや本を読んだりするもの面白いですよ。
大喜利の書籍を「お題」に着目してみてください。
大喜利はキャッチコピーの考え方に似ている
キャッチコピーを考える時は、広告対象となる商品やサービスのメリット・デメリットをリサーチします。
そしてその商品に隠された問題点をさぐったり、質問・問いをぶつけたりしてキャッチコピーのアイデアを考えていくわけです。
キャッチコピーの発想と大喜利の発想は似ている
キャッチコピーもアイデアを飛躍させて考えていきます。
クリエイティブジャンプと言ったりしますが、真面目に考えるのではなく頭を柔らかくして考えた方が、誰も思いつかないキャッチコピーが見つかることもあります。
大喜利力を磨くために大喜利の公募に挑戦しよう
大喜利する機会はたくさんあります。
しかも大喜利の公募にチャレンジすれば、賞金や記念品がもらえる可能性があるのです。
おすすめは公募ガイド。
公募の検索ができるのはもちろんのこと、管理画面から公募のスケジュール管理もできます。
SNSなどでも大喜利アカウントがあるので探してみましょう。
ぜひ、大喜利やキャッチコピーの公募にチャレンジしてみてください。
大喜利のお題が作れると日常会話や仕事が楽しくなる
大喜利のお題が作れるようになると、どんないいことがあるか。
それは「相手の面白さを引き出すことができるようになる」ことだと、ぼくは思います。
普通の日常会話していては、いいアイデアやいい発想は生まれません。
普通では生まれない発想やアイデアに出会うためには、ボケやすい大喜利のお題を相手に投げかけること大事になってきます。
すると途端に相手との会話・コミュニケーションが楽しくなります。
また仕事においても、企画会議やブレインストーミングの場で大喜利が役に立ちます。
大喜利の回答に目が行きがちですが、その面白い答えは、いい大喜利のお題が支えています。
大喜利をする前に、まずはお題の見極めを行ってみてくださいね。