5S活動の進め方次第で仕事の生産性は上がる・成果をだして趣味の時間を生み出そう
仕事で結果を出すためには、生産性やパフォーマンスを上げていく必要があります。
知識やスキルも大事ですが、もしかしたら、職場環境を整理・整頓するだけで解決することかもしれません。
5S活動を意識して職場環境を整理・整頓すると、仕事をする上で無駄な時間が大幅に削減できます。
「あの道具を探してるんだけど、どこ行ったか知らない?」
「さて、仕事しようかな。その前に机の上を整理しなくちゃな」
なんてことに時間を使っていませんか?
仕事をしているように思えて、実はなにも生み出していない時間ですよね。
その無駄な時間。作業時間に充ていたとしたら、
こんにちは、のざき寿(ひさし)といいます。お笑い芸人です。前職はWebエンジニアをしておりました。
頑張っているのに成果がでない。
バタバタして忙しかったけれど、振り返ってみると全然作業が進んでいない。
「この仕事、わたしには向いていないのかなぁ〜」
「技術や知識が足りないから、成果がでないのかなぁ〜」
なんだか自信がなくなってきて、精神的に落ち込んでくる。
ちょっと待てください。
本当に効率的に作業できていますか?
仕事の成果に直結する作業だけに集中できていますか?
仕事の中でもっとも成果を生まない時間は、ぼくは「何かを探している時間」だと思います。それと、不必要なモノ・コトに意識を囚われることも時間を無駄にします。
職場は、整理・整頓できていますか?
ぼくは以前、Webエンジニアとして在宅ワークをしていました。
通勤時間はなく、自分の部屋なので自由に仕事環境をつくれます。作業が捗るとおもいきや、それがまったくの逆で、作業がどんどん遅れていきました。
職場である在宅部屋に、趣味のモノや生活インテリアを置いていたせいで、仕事に集中できなかったからです。
散らかった部屋、集中力と注意力を奪うモノに囲まれていると、生産性はどんどん落ちていきます。
そこで在宅環境の生産性を上げる方法はないかと、いろいろ調べました。
そして、5S活動のことを知りました。
この記事では在宅環境を例に、5S活動の進め方について解説していこうと思います。
仕事の無駄な時間をなくして、成果の上がる時間だけ使いましょう。
趣味や家族の時間も増えますよ。
5S活動とは
ある大学の研究によると、
整理・整頓されていない乱雑な環境で作業をすると、仕事の生産性は著しく低下するそうです。原因は、乱雑な環境が脳の認知機能を低下させ集中力を奪うから。
「よし!仕事するぞ!」と作業に取り掛かる前に、
ついついスマートフォンをいじったり、漫画・雑誌を読んだりしてしまいますよね。
5S活動の5つの定義
5S活動は、職場環境の改善や維持のために用いられるスローガンです。主に製造業で利用されていますが、医療現場などでも用いられています。
部品を探したり道具を紛失したりすることが、生産性に直結したり命に関わる重大な事故に繋がるからでしょう。
5S(ゴーエス)というくらいですから、5つの項目が設定されています。
まずは5つの項目を紹介します。
- 整理:余分な物をなくし、必要なものが欠ける事なく置いてある状態
- 整頓:どこに何があるか分かりすぐ取り出せる状態
- 清掃:ゴミやホコリをまんべんなく取り除き、気持ちよくする
- 清潔:決められた事が確実に守られ気持ちのよい環境が維持されている
- 躾:自然にできるように習慣づける
5つのチェック項目、整理・整頓・清掃・清潔・躾(しつけ)それぞれの頭文字(ローマ字)の「S」を取り「5S」と名付けられています。
5S活動の目的とメリット
5S活動の目的は、作業環境における無駄を無くし時間的な余裕を生み出すことです。
時間的な余裕が生まれれば、仕事上のトラブルやミスは減ります。そしてクオリティーの向上に時間を使うことができます。結果的に生産性はあがるというわけです。
なので、整理・整頓などは、その手段と考えましょう。
- 仕事が早く終わり遊ぶ時間は増える
- 時間に余裕が生まれ別の学習時間を生み出す事ができる
- ミスや修正が減り作業品質は上がる・評価は上がる
- 作業時間が短縮され納期に遅れなくなる
5S活動を妨げる生産性を下げる「7つの無駄」を知ろう
5S活動の目標は、作業環境におけるあらゆる無駄を無くすことでした。
それでは「作業環境における無駄」とはなんでしょうか。
5S活動では次の7つを、作業環境における無駄定義しています。
- つくりすぎの無駄
- 手待ちの無駄
- 運搬の無駄
- 加工そのものの無駄
- 在庫の無駄
- 動作の無駄
- 不良をつくる無駄
つくりすぎの無駄
必要以上に多く生産したり、必要時期にない製品をつくったりすること。在庫管理に影響します。
手待ちの無駄
作業者が次の作業に進もうとしても進めず、一時的に何もすることがない状態のこと。つまり時間の無駄を作らないことです。
運搬の無駄
- 運搬は原価を高める要因になる
- 運搬そのものを減らすとムダを排除できる
加工そのものの無駄
生産や品質にこだわり過ぎること。求められる以上の品質は無駄を生み出します。
在庫の無駄
- 必要以上に材料や仕掛品、完成在庫が出ること
- 在庫を保管するスペースのコストも発生する
動作の無駄
- 付加価値を生まない人の動き
- ムダな動作や歩行
- 無理な姿勢での作業
不良をつくる無駄
廃棄が必要な不良品や手直しが必要な製品をつくること。
これら7つの無駄を視点にして、5S活動を進めていきます。
5S活動の具体的な進め方
ではここからは、ぼくの在宅ワークオフィス(自室)を例に、5S活動の進め方について解説していきます。
職場やオフィスなどに置き換えて考えてみてくださいね。
ちなみに5S進める前の部屋は、生活道具と仕事の道具が混在している部屋でした。
整理は5S活動の基本中の基本
5S活動における整理とは「余分なものをなくし必要なものが欠ける事なく置いてある状態」です。
ぼくの場合だと、以下のものを余分と決めました。
- 今使っていないもの
- いつか使うもの
- といあえず置いておこうといったもの
- 壊れたりして使えなくなったもの
では、整理の視点をいくつか見ていきましょう。
まずはいらないモノ捨てることから始めよう
とりあえず、いらないモノを処分して「スペースを空けること」から始めました。物理的なスペースをつくると、整理・整頓しやすくなります。
- 本・CD・DVD
- 洋服
- 古く使っていないAV機器
- カラーボックス・メタルラックなどの家具
- 箱類(PCの箱、ディスプレイの箱など)
ただ処分するのはもったいなく感じたので、メルカリでバンバン売っていきましした。とくに書籍なんかは半分以上減らしました。
物理的な場所をとらない電子書籍がおすすめです。
いらない情報を削除する
パソコンの中、頭の中にも、いらない情報があります。
- 不要になった仕事関係の書類
- 名刺・連絡先・メール
- USBメモリなどの物理データ
脳内の情報をシンプルにすると、余計なことを考えなくて済みます。目の前のことに集中できるようになります。
ぼくは未読のメールをざっくり削除しメルマガも解約し、名刺は画像で保存しました。Dropboxというオンラインストレージを活用しています。
ちなみにコレクションは「鑑賞して気持ちを落ち着かせる」などの価値がありますから、大切にしているコレクションを無理に処分する必要はありません。
いらないモノを処分することは「自分にとって本当に必要なモノを見極める行為」なんです。
パソコンのデスクトップには何も置かない
デスクトップにファイルは置かないようにします。散らかったデスクトップはそれだけで集中力が下がってしまうからです。
机の上にあった、使っていないペンやノートは収納しました。人間は目に入る情報が多くなると集中力が低下します。必要なモノだけ置いておきます。
整頓のアイデア
5S活動における整頓とは「どこに何があるか分かりすぐ取り出せる状態」です。整頓には「三定」という考え方があります。
整頓の基本「三定(さんてい)」とは
三定は、以下の考え方で成り立っています。
- 置く場所を定める
- 置くものを定める
- 置く量を定める
たとえばぼくの本棚は次のように整理・整頓されています。
- Webライティング関連
- コピーライティング関連
- ブランディング関連
- 自己啓発関連・ビジネス書
- ノンジャンル
図書館を想像してみてください。ジャンル別に分けがきちんとされているから膨大な書籍の中からお目当ての本を探せますよね。
そして、本棚に入る以上の本は買わないようにしています。物理的なスペースには限りがあるため量を決めておくことも大切です。
清掃は整理・整頓ができていれば楽になる
5S活動における清掃とは「ゴミやホコリをまんべんなく取り除き、気持ちよくする」 ことです。これはそのまま掃除と捉えています。
整理・整頓さえできていれば、掃除する為に物を移動する手間もなくなります。掃除はすぐ終わります。
5S活動における清潔とは
清潔とは「決められた事が確実に守られ気持ちのよい環境が維持されている」です。
要するに清潔とは、整理・整頓・清掃が守られていることを意味します。つまり清潔を習慣化する工夫があるかどうかです。
整理・整頓・清掃のタイミングを決める
ぼくは毎朝、朝活の時間を使って掃除機をかけたり、散らかったモノを定位置に戻したりしています。
- 朝、5分掃除
- 昼、5分整理・整頓
- 在宅勤務終了、5分整理・整頓
清潔のポイントは、汚れた時はその場で清掃し毎日清掃を行うことです。職場の居心地を保っていきましょう。
自分を躾(しつけ)るために5S活動の目的を意識した
5S活動における躾とは「自然にできるように習慣づける」ことです。
目的や目標を意識し続けることで、5S活動が自然にできるようにしていきました。
5S活動の目的を再確認する
なんのために5S活動に取り組んでいるか、目的を常に意識しましょう。
5S活動の目的は無駄な時間を省き、大切なことに使う時間を増やすことです。
5S活動は進め方次第で人生の時間が増える
結局ぼくは、ひと部屋丸ごと仕事専用の部屋にしました。
生活に関する道具は別の部屋に移動させて、仕事に必要なものだけを置くようにしました。
やはり生活環境と仕事環境を一緒にすると、気持ちの切り替えなどが難しくなります。
ひと部屋まるまる仕事部屋に使うことが難しい場合は、パーテーションで区切るなど工夫して空間を分けるといいでしょう。
そして、仕事に集中できるようになりました。確実に仕事の生産性が上がっていることを実感しています。
時間にゆとりが生まれ、不安やストレスも少なくなったように感じています。
副業に挑戦する時間が持てるようになった
趣味の公募の作品づくりの時間も増えました。キャッチコピーの公募にも挑戦しています。
他にも副業として、noteでエッセイを書いています。有料記事を販売したり、コミュニティを運営したりする時間が5S活動によって持てるようになりました。
仕事で成果を上げるにはスキルや知識の習得も大事ですが、まずは職場環境を見直してみるのも大事かもしれませんね。