どん底の人生から這い上がった経験があると行動力が身について挑戦が怖くなくなる
人生のどん底を経験すると、行動力が身につきます。
どうしてかというと、前に進むしか道がないからです。
ぼくの人生のどん底は、30歳の時でした。
20歳のとき、お笑い芸人になるために上京したのですが、その10年後、まったく結果が出ずに30歳のときに芸人を辞める決断をします。
これから先の人生、どうしていけばいいか、
やりたいことはなくお金もなく、まさに人生のどん底でした。
でも、なんとか生きていますし、仕事も順調です。
どん底にいるあなた、人生まだまだこれからですよ!
芸人を辞めてしばらくの間は、本当に途方に暮れていました。
20代からの10年間、好きなことをして生きてきたので、これから先の人生で熱中できることが見つかるとも思えず、ほんとうに何をどうしていいか分からずに過ごしていたんです。
アルバイトで食い繋いでいたんですが、だんだんお金もなくなってきて、消費者金融から借金をするようになってしまい、
「さすがにこのままではヤバいぞ!」って。もう、前に進むしか道がなくなりました。
でも前に進むようになってから、ちょっとずつ人生が上向いて行ったんです。
芸人人生どん底の生活
芸人時代、けっしていい生活をしていたわけではありません。
芸人の仕事はまったくなくて収入はゼロ。アルバイトをいくつも掛け持ちしたりして生活費を稼いでいました。
4畳半風呂無しのアパートからはじまったどん底人生
東京ではじめて住んだアパートは、木造で湿気の匂いがキツイ4畳半のボロアパートです。
もう、いくら掃除したり換気したりしても湿気の匂いが取れなくて。裸電球・土壁・和式トイレ。アパート名も「〇〇荘」だったと思います。
銭湯に行くお金を節約しようと思って、近所の市民プールでこっそり温水シャワーだけ浴びてくるような生活をしていましたし。真冬のクッソ寒い時期に、流しに頭を突っ込んで真水で髪の毛を洗っていたときもあります。
でもそのころはまだ、生活の辛さよりも夢や希望のほうが勝っていたので「ネタにしてやろう」みたいな、そんな感じでいました。
まぁ、長くは続かなかったのですが。
芸人としてまったく結果の出ない10年間
そんな生活を続けて数年、
芸人としての仕事はまったくなく、舞台などの出番も少なく、
次第にアルバイト中心の生活になっていきます。夢はどんどん遠のいていきました。
すべて自分の責任だとはわかっていますが、さすがにしんどかったですね。
芸人になりたての頃の気持ちはだんだんと薄れてきてしまい、気持ちもどんどん落ち込んでいきます。それでも芸人を続けていたのは、周りにもぼくと同じような連中がたくさんいたからでしょう。
そんな生活のまま10年が過ぎ、30歳になったとき、
「このまま続けていたら、人生を棒に振ってしまう」怖くなってしまって、芸人を辞めることにしました。
ここが人生のどん底のピークでしょうか。
ひとり暮らしの経験が人生を這い上がるために役にたった
後々振り返って思うのですが、ひとり人暮らしの経験がその後の人生で役に立っているかもしれません。
自分でアパートを借りたり、炊事・洗濯・アルバイトとはいえ自分の力で生活費を稼いだりすること、重要な決断なども全て自分で決めていかなくてはいけないので、行動力が身についたと思います。
芸人を辞めてからのどん底人生
芸人を辞めたからと言って、人生が好転するわけでもありませんでした。
むしろここからの人生のほうが大変だったかもしれません。
今まで10年間、ろくに働いた経験もなかったので、一般社会で働けるようになるまでに色々と挑戦しなければなりませんでした。
ハローワークに行ってみる
とりあえずハローワークに行くことにしました。
恥ずかしい話、就職活動すらまともにしたことがなかったんです。
ハローワークにいけば仕事はたくさんあります。でも、
やりたい仕事がなかなか見つからない。
「お前!仕事を選んでいる場合じゃないだろ!」って自分でも思うのですが、自分の関心や興味のないことは、どうしてもやりたいと思えなかったのです。
ハローワークで、求人だけ見て帰る日が続きました。
職業訓練を受けることにした
いくら考えても「自分は何に興味があるのか」が、分からずにいて。
でもどうせ働くなら、芸人の経験を活かせる仕事はないだろうかと、そんなことを漠然と考えていたんです。
ハローワーク内をフラフラとしていて、気になったのは職業訓練でした。
「ビジネスマナー講座・パソコンスキルセミナー」という貼り紙をみて、まずは社会人としての基礎を学んでおいたほうがいいと考えました。
職業訓練というものを知りませんでしたし、受講料がタダで給付金ももらえるなんて知らなかったですから、ていうか、雇用保険ももらってなかったと思います。
見つけてすぐに、職業訓練に応募しに行ったことを覚えています。
ここからちょっとずつ、どん底人生から這がっていくことにつながっていきます。
どん底人生から這い上がるきっかけ
人間、何かに夢中になっていると、不安とか心配をしなくなるみたいですね。
職業訓練に通うようになってやることができて、目的とか目標を考えるようになりました。
30歳を過ぎてはじめてパソコンを触ったらハマった
ぼくが受けた職業訓練は、ビジネスマナーの習得やワードやエクセルの操作を身につけるパソコンの講習がメインでした。
それこそ敬語の使い方や電話対応なども分からなかったですし、パソコンに関しては電源の入れ方さえも知りませんでしたし。
はじめて学ぶこと、勉強することが楽しくてですね。書店でパソコンの本を買って読んだりとか、親に無理言ってパソコンを買うお金を貸してもらったりして。
純粋に、パソコンを触ることが楽しかったですね。
夢中になればどん底の人生から抜け出せる
何かに没頭している時って、それ以外のことがどうでもよくなりますよね。職業訓練に通っている時は、生活こそ苦しかったけれど充実していました。
次第に「パソコンを使った仕事に就けないだろうか」と、目標も生まれてきましたし。
目標に向かって行動していると気持ちも前向きになってきますし、できなかったことができるようになると自信もついてきます。
ちょっとずつ、見えてこなかった未来も見えてきました。
何かに失敗して落ち込んでしまったとき。そのことに目を向けるのではなく「いったん別の何かをする」ってことは、いい方法かもしれません。
ハローワークでの就職活動
50社以上、不採用通知をもらったと思います。
芸人としての経験を活かせると思い「営業の仕事」を探していました。漫才をしていたので、コミュニケーションスキルをアピールしていこうと考えていました。
「元芸人という経歴を面白がってくれる会社があるはずだ」そう思って、手当たり次第応募していました。
そして決まった会社が、東京の印刷会社の営業職です。よくよく考えたら、素敵な肩書きですね。
毎日通勤電車でギュウギュウになりながらも、スーツに身を包んで会社に出勤していました。
芸人を辞めてから3年も過ぎてしまっていましたが、人生のどん底から這い上がっていきました。
人生のどん底からきっと抜け出せる
それからは、実家に帰ったり、パソコンのスキルをもっと磨きたいと思ってプログラミングを勉強したりと色々と続いていくわけですが、
芸人を辞めてから第2の人生をスタートさせるまでのことは、今でもぼくの財産となっています。
身を持って行動すれば何かしら結果はついてくるということを学びましたし、どん底から這い上がった経験は、その後の人生において「行動力」と「挑戦」の原動力になっています。
挫折やどん底に追い込まれたとしても人生は続いきます。どうせなら前に向かって行動した方がいいってことを学びました。
挑戦することが怖いのではなく、挑戦しないことのほうが怖い。ぼくはそう思って、今も必死にもがいています。
もしあなたが今まさに人生のどん底で、身動きが取れない状況だとしても、
大丈夫です。
前に進むしか道がありませんから。そして、絶対になんとかなりますから。
勇気を持って前に進んでいきましょう!