ディレクトリマップとは、ホームページのフォルダ構成を管理するために用いる一覧表です。作り方は、エクセルやGoolgeスプレッドシートを用いて、トップページから下層ページのフォルダ構成を一覧にしていきます。
ホームページ制作会社では、ディレクトリマップもサイトマップも同じ意味で使われる場合があり混同しやすいので、今回はディレクトリマップに統一してご紹介していきます。
ちなみにサイトマップは厳密にいうと、Googleなどの検索エンジンにページの存在を知らせるXMLファイルのことです。
ディレクトリマップを作るポイントとして、URLリストの一覧だけではなく、制作中の進捗管理やステータス管理を行うための項目を設けておくことです。そうすることで、製作中における全体像の把握や確認事項の共有など、作業者間でのコミュニケーションがスムーズに運びます。
この記事では、ディレクトリマップの作り方のコツや活用する場面をご紹介していきます。
ディレクトリマップに記載する項目とは
ディレクトリマップは、主にホームページ設計の段階で使用します。クライアントへの説明資料として使うことの他に、制作中にデザイナーやエンジニアの進捗管理などにも使用します。
記載する項目
ディレクトリマップに記載する基本的な項目を挙げていきます。
- URL
- ディレクトリ
- 機能(お問い合わせ機能などのページ機能)
- 原稿の有無
- デザインの有無
- タイトル(title) / ディスクリプション(description)
- 制作期限
- 制作ステータス(進捗管理)
- 備考欄
これらの項目を用意し、ホームページをリリースするまで管理していきます。
ディレクトリマップで進捗管理する
ディレクトリマップはクライアント側と制作側とでは、使い方が大きく変わってきます。
クライアント側は、ホームページ全体の構成を把握することや原稿などの受け渡しなどの連絡に使用します。そのためオンラインツールを使用することが多く、Googleスプレッドシートを使うことがほとんどです。
一方、制作側は主に制作の進捗管理に使用することが多く、とくにエンジニアはディレクトリマップを見てページを作成していきます。各ページにリンクを繋いで導線を繋げることや、HTMLのtitleタグを設定することもエンジニアの仕事です。その際もディレクトリマップを見ながら作業を行います。
ディレクトリマップは、提案書・企画書をクライアントに提出する際に、一緒に添付します。


一般的なホームページのディレクトリマップとは
一般的なコーポレートサイトのディレクトリマップをご紹介します。トップページと下層ページの構成です。
- トップページ
- 企業情報(about)
- 当社の強み(company)
- サービス情報(service)
- 実績(works)
- 採用情報(recruit)
- お問い合わせ(contact)
ホームページの種類によってディレクトリマップは変わってきます。ホームページの種類については、以下の記事を参照ください。

またディレクトリマップは、自社の情報を洗い出し、整理した上で作成することをオススメします。自社情報を整理することにより、ホームページの目的や目標、必要なページが精査できるからです。

ディレクトリマップを使った競合との比較
ディレクトリマップは、他社のホームページと自社のホームページを比較する時にも便利です。目標とする企業のサイト構成を書き出します。
- ページ数
- 強みにしているコンテンツ
- トップページの構成
- お問い合わせページへの導線
- 採用コンテンツ
- SEOなどの検索順位
これらの視点を比較し、自社の強みを再確認したり、足りないコンテンツを見つけていきます。
ディレクトリマップを作るためのツール
大量のページを持つホームページのURLリストやディレクトリマップを作る場合、手動での作業には限界があります。作業を効率化や時間を短縮できるツールは積極的に使いましょう。
Integrity
Mac環境で使えるアプリです。ホームページのURLを入力して実行するだけで、URLのリスト・リンク切れのチェックなども行ってくれます。
ディレクトリマップの作成時やホームページのリリース前にのチェック時にも便利です。
LinkChecker
Windows環境で使えるアプリです。こちらのツールもURLのリスト作成・リンク切れのチェックを自動で行ってくれます。結果レポートをテキストやHTML・CSVなどで出力できます。
SEO順位確認ツール
ディレクトリマップにSEO(検索エンジン検索順位対応)の項目を追加する場合があります。簡易的に無料で使えるツールをご紹介します。
SEOチェキ!
既存のホームページSEO調査に使用します。対象となるページの検索キーワード順位を調査できることや、発リンク・内部リンク・被リンクの数を調査できます。
検索順位チェッカー
既存のページが狙ったSEOキーワードで、検索順位の何位に位置しているか調査できるツールです。競合のサイトが検索順位の何番目に位置するかを知ることで、自身のコンテンツのアイデアを考えることに役立ちます。
ohotuku.jp
検索順位の調査のほかに、キーワード出現率の調査・競合のキーワード調査ができます。ほかにもリダイレクトの確認もできます。
これらのSEO調査のツールは、ディレクトリマップの項目にある、タイトル(title) / ディスクリプション(description)を考える時に使用しましょう。
ディレクトリマップの更新・管理を継続しよう
ホームページをリリースした後も、ディレクトリマップの更新・管理を続けましょう。
ホームページをリリースした後は、運用の期間に入ります。ページの追加やタイトルの修正などホームページの改善を続けていくことが、運用ではメインの作業になります。
変更した内容は、その都度ディレクトリマップに記載するようにしましょう。何日に何の修正を加えたかなど記録をつけることで、振り返りがしやすくなります。
それらの記録は、組織内で共有できる資料にもなりますし、ホームページを管理する担当者が変わった場合に、引き継ぎ資料として役に立ちます。
ディレクトリマップをきちんと作ることは、ホームページの安定した管理に繋がり、改善のアイデアを生み出すことにつながっていくのです。
この記事が、あなたのホームページの成果につながることを願っています。

