ホームページ制作のベンチマーク – 参考サイトの探し方
どんな形や表示・機能が実装されるか分からずに、ホームページを制作するのはとても不安です。
クライアントの立場に立って考えると、どうでしょう。完成イメージを先に提示してくれたら安心しますよね。
そこでホームページ制作に取り掛かる前に、参考になるホームページをリサーチしてクライアントと制作側で完成イメージのすり合わせを行います。そのことを、ベンチマークといいます。ベンチマークは「基準」「水準」あるいは「指標」といった意味をもつ言葉です。
- クライアントの安心につながる
- 制作のゴールイメージがつかめる
- 制作のアイデアを引き出す・トレンドがつかめる
- 競合サイトの調査になる
ベンチマークには、これらの目的があります。難しく考える必要はなく、参考になるホームページを探していきましょう。
この記事では、ベンチマークの際に注意する点を解説していきます。
ベンチマークの視点・観点
ベンチマークは同じ業界だけするのではなく、他業種・デザイン性・機能性など、さまざまな観点で行いましょう。
競合他社からベンチマークする
まずは同業他社をベンチマークしましょう。その理由は、ベンチマークと同時に競合分析もできるからです。
- 業界でいちばん有名な企業
- 自社の一歩前を行っている企業
- ホームページに力を入れている企業
目標としている企業のホームページが、
- どのような構成になっているか
- なにを伝えたいホームページになっているか
- どんな成果を求めているか
これらの情報を集めることで、自社にしかない強みをホームページでどう打ち出すべきか、ヒントになります。
他業種からベンチマークする
他業種からベンチマークすることで、同じ業界にはない特徴的なホームページの表現や見せ方を探ります。たとえばベンチマークの観点は次の通りです。
- デザイン性(構成・配色・レイアウト・見せ方)
- ページ数・ページ構成
- 導線設計
- ユーザーの利便性(PC・スマートフォン)
制作に携わる業界がITに明るい業界ではないとき、他業種を参考にすることで、最新のトレンドを吸収できます。
ベンチマークの具体的な方法
では、具体的なベンチマークの方法を紹介していきます。
検索サイトからベンチマークする
「業界」「業種」「地域」などの検索キーワードで検索します。検索1ページ目の上位10サイトを見ていきましょう。
10位以下のサイトは見なくて大丈夫です。というのは、検索順位に力をいれている企業は、ホームページに力を入れているからです。
ポイント
自社よりも少し先を行っている企業が目標となります。つまりそのホームページを超えるクオリティーが制作の目標になります。
検索1ページ目の上から数件リンクは、google広告枠なので除外しましょう。広告枠を企業が入札して、上位に掲載されているサイトです。
ギャラリーサイトを使ってベンチマークする
ホームページのリンクを集めたギャラリーサイトから探すのも有効です。
ギャラリーサイトは、ホームページを「業種」「デザイン性」「カラー」などのカテゴリーにわけており、検索しやすいように分類されているサイトです。Web制作会社では、デザイナーがデザインのトレンドを調査するためによく使用しています。
主にデザイン性や見せ方・装飾の参考にするといいでしょう。注意する点は、該当のホームページが検索順位で上位を取っているとは限らない点です。
有名なギャラリーサイト
いくつか有名なギャラリーサイトを紹介します。
縦長のwebデザインギャラリー・サイトリンク集|MUUUUU.ORG
81-web.com
I/O 3000 | Webデザインギャラリー
Web Design Clip | Webデザインギャラリー・クリップ集
bookma!
ベンチマークを手助けしてくれるツール
ベンチマークしたサイトはクライアントに共有して、ホームページ制作の方向性を確認しましょう。クライアントとの共有を楽にしてくれるツールを紹介します。
スクリーンショットのアドオン
ページ丸ごと、スクリーンショットを取っておくと便利です。ブラウザの拡張機能(アドオン)をインストールすれば簡単にスクリーンショットを取得できます。
GoFullPage – Full Page Screen Capture
カラーピッカーのアドオン
ホームページで使われているカラーバリエーションをピックアップできます。
ColorPick Eyedropper
https://chrome.google.com/webstore/detail/colorpick-eyedropper/ohcpnigalekghcmgcdcenkpelffpdolg
ベンチマークで見るべきポイントのまとめ
- トップページの構成
- デザイン性
- カラーマネジメント
- フォント
- レイアウト
- ページ構成
- ページの導線
- コンバージョンポイント
- お問い合わせの設置場所
- コンテンツ
- ライティング
- ブログ
- SNSの活用
- 機能
- お問い合わせフォーム
- サイト内検索
- スマートフォン・タブレットの表示
ベンチマークは、最終的に3サイトくらいに目標を絞りましょう。多くのサイトから参考にしたいところですが、選択肢が多くなると取り入れたい要素が整理できなくなります。
ベンチマークで注意すること・やってはいけないこと
ベンチマークはあくまで参考サイトを探し、ホームページ制作のゴールイメージをクライアントと共有することです。
デザイン性を真似したり、模写してしまうと、同じようなサイトが出来上がってしまいます。
これからつくるホームページに文章や画像の転載は絶対にしないでください。最悪の場合、後発の類似サイトとしてgoogleからペナルティーを受け、検索結果から除外されるケースもあります。また、参考にした企業から訴えられることも考えられます。
https://hisashi-media.com/web/flow/ https://hisashi-media.com/lp-make/